2009年7月29日滋賀県秦荘中学校の柔道部で顧問に投げられた直後に意識不明になり、約1ヶ月後に急性硬膜下血腫で死亡した村川康嗣(当時12歳)の柔道事故の真実を明らかにし、それを多くの方に知ってもらうためのブログです。
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最高裁判所への要請署名のお願い

平成21年7月29日,滋賀県の愛荘町立秦荘中学校の柔道部の練習において,当時中学校1年生であった村川康嗣が亡くなりました。

 康嗣は、柔道初心者で体力もなく、受身の技量なども未熟でした。事件当日、顧問教諭は、30度以上の蒸し暑い体育館の中で、部員たちに3時間半にわたり過酷な練習を課していました。

 初心者の康嗣は,練習途中に頭を打ち、水を飲みにいく方向を間違うなどの脳損傷特有の症状を既に発症しており、他の生徒から見ても、既にフラフラで受け身もとれない状態でした、

 顧問は,上記事実に気づきながら、康嗣の脳に異常が発生している事を見過ごし、またそのような状態の中で過酷な練習を強いられ、疲弊しきって声も出ない状態であったにもかかわらず、「声を出していない」という理由で康嗣一人を残して練習を続けさせたのです。

 その結果,康嗣はただ一人、かわるがわる上級生に投げられ続け、そしてついには顧問自らが初心者には受身が取りづらいとされる返し技で(大外返し)で、力の加減をせずに投げ飛ばしたことにより、頭蓋内の損傷が拡大し急性硬膜下血腫を発症したことにより、その生命を断たれました。

 大津地方裁判所は,柔道部顧問の過失を認めました。しかし,「国家賠償法の解釈」により「公務員個人は被害者に対して民事責任を負わない」と判断しました。大阪高裁においても、同様の判決が出されました。

 しかし、常軌を逸した「しごき」「リンチ」と評価すべき過酷な練習を子どもに課した人間が、「公務員である」という理由で、民事上の責任を免れるのはあまりにも不合理です。
 一方、私立学校でこのような事件が起きた場合には、加害教諭個人の責任が認められています。私立学校の教諭は責任を負い、公立学校の教諭は責任を負わないというのは、あまりにも不公平です。
 しかも、最高裁は、このような不平等な扱いをすることについて、これまで何ら合理的な根拠を示していないのです。

 これまで、中学・高校における柔道事故の死亡者は、1983年度から2011年度の29年間で、実に118件に上ります。
 たとえ死亡に至らなくても、後遺症が残る事故が1983年度から2010年度の28年間で284件も起こっています。
 年間平均すると4人以上の死亡者、10人以上の後遺障害者を出している事になります。その多くが、指導者による過酷な練習によるものであり、指導者の安全意識の欠除によるものです。
 公立学校の教諭であれば、何をしても「公務員」であるという理由で、民事上の責任を免れられるのであれば、今後も同じことが繰り返され、同じように公務員個人の責任が問われないままとなってしまいます。

 私たちは、最高裁判所が本件に真摯に向き合い、本件顧問の責任を明確に認める判決を下されることを求めます。

<不当な判例の壁を打ち破ることに、お力をお貸しください>

最高裁判所は一貫して公務員個人の不法行為責任を否定していますので判例変更がなされるのは,とてもハードルが高く、原告及び弁護団は,多くの方のご協力をいただきながら、これまで主張立証を充分尽くしてきました。しかし,それだけでハードルを乗り越えるのは極めて困難な状況にあります。
そこで,是非とも,皆様に署名へのご協力をお願いいたします。

最高裁を動かすには、皆様のお力が必要です!
是非、ご協力のほどを宜しくお願いいたします。

<署名のお願い>

以下より、署名用紙のPDFをダンロードいただき、弁護団までご送付をお願い致します。(まことに申し訳ございませんが、郵送料はご負担を賜りますようお願い致します)
署名用紙ダウンロード(PDF)
署名用紙は可能な限り、平成26年7月25日までに届くようお送りください。

また、以下のサイトでオンライン署名活動も行っています。
http://goo.gl/QaLpqf


<今後の活動スケジュール>

平成26年7月27日(日)午前 都内にて記者会見
平成26年7月27日(日)午後 都内にて集会

平成26年7月28日(月) 署名用紙を最高裁判所に提出予定

集会につきましては、詳細が決定しだいご案内させていただきます。
最高裁判所への署名提出日の翌日、7月29日は、康嗣の命を絶ったこの事故の起こった日から5年目となります。

どうか、皆様のご協力をお願い致します。


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【2014/05/22 13:55】 | 民事提訴
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メディア各社にて報道をされましたように、昨日(2013年5月14日)大津地裁に提訴していました民事裁判に判決が下りました。

損害賠償請求裁判としては勝訴でした。
損害賠償額に関する原告の主張はほぼ認められた判決となりました。
報道で原告側の損害賠償請求額と判決での損害賠償額が違うことで、減額をされたと誤解をされている方もいるかもしれませんが、これは、スポーツ振興センターの災害共済給付金が損益相殺されての事で、実質的には請求額に近い判決です。

損害賠償請求裁判としては、十分な勝ち方であることは間違いありません。
ただ、私たちは、この裁判を損害賠償金を請求するための裁判とは捉えておりません。

事故の真相究明のための裁判であり、また、この裁判を通して同じような事故をなくすための裁判でした。
したがって、裁判所の申し渡す主文以上に、判決文の内容の方に重きをおいていました。
その意味において、非常に不満の残る、残念な判決であったと言わざるを得ません。

今回の民事提訴において原告側が大きな争点としたのは以下の2点です。
1.被告元顧問の過失の有無及び責任原因
2.北村学校長の過失の有無

判決文には、原告側が争点とした1番目の被告元顧問の過失に対し、以下の内容が裁判所判断として盛り込まれました。

被告元顧問には、
1.生徒の実態(発育・発達段階、体力・運動能力、運動経験、既往症、意欲等)に応じた合理的で無理のない活動計画を作成する義務
2.練習中に怪我や事故が生じないように、練習メニューに頸部のトレーニングを盛り込むなどして、生徒が確実に受身を習得することができるように指導する義務
3.部員の健康状態を常に監視し、部員の健康状態に異常が生じないように配慮し、部員に何らかの異常を発見した場合には、その状態を確認し、必要に応じて医療機関への受診を指示し又は搬送を手配すべき義務
を負っていたと認められる。

判決文において、練習計画や受身の指導、異常時の対応などについて指導者には義務があると認められた事は、評価に値することだと思っています。

さらに死因についても、判決文内において執刀医の供述をもとに、
1.死因となった硬膜下血腫が脳表と静脈洞をつなく架橋静脈の出血によって形成されたこと。
2.上記急性硬膜下血腫の発症時期は、当日の練習後であったこと。
3.康嗣に異常行動が認められた15本目の乱取り後の給水時において直ちに練習を中止し、専門医の診断と処理を受けることで救命の可能性が十分に可能であったこと。
と認定されました。

これらの認定に照らし合わせ、被告元顧問に対し、判決文では、

秦荘中学校で4年余りの柔道部顧問としての経験を有し、相当の柔道経験のある被告においては、15本目の乱取り後の給水時において康嗣に意識障害が生じている可能性を認識し得たものと認めらる。
したがって被告は15本目の乱取り終了時の異常行動を認識した時点で、頭部に損傷が生じた可能性を予見し、直ちに練習を中止させ、医療機関を受診するなどの指示をすべきであった。
しかし、被告は練習の中止を指示しないまま乱取り練習を続けさせ、少なくとも部員の健康状態を常に監視し、部員の健康状態に異常が生じないように配慮し、部員に何らかの異常を発見した場合には、その状態を確認し、必要に応じて医療機関への受診を指示し又は搬送を手配すべき義務があるところ、これを怠った過失があると認められる。
そして、上記の時点において直ちに練習を中止し、専門の脳外科を受診するなどしていれば、救命可能性はあったものと認められる。

とする内容が明記されました。
救命の可能性があったことに言及し、元被告の予見可能性が認められ注意義務違反があったと認められたことについても一定の評価はできると思っています。

しかしながら、元被告に対して前述の3つの義務があると認定しながら、実質的に過失の判断がされたのは、最後の3点目のみであり、他の2点については義務を負うとしながらも、裁判所としての判断を下してはおりません。
判決文において義務を負うと明記した以上、すべての点において過失が有ったのか無かったのかについての判断を下すべきであったと思っています。

さらにこの判決文の大きな問題点は、被告元顧問のこの3番目の過失を認定した事で、争点としていた北村学校長の過失の有無については、判断をするまでもなく、被告愛荘町に損害賠償責任があると結論づけた点です。
元顧問の過失認定によって愛荘町に損害賠償責任があると認められるので、校長の過失の有無については判断をする必要がないというのが裁判所の判断です。

私はこれは司法の怠慢であると思います。
責任の所在を明確にし、責任を負うべきものが責任を負う、そのことで事故の真相が解明されるのです。そして、その事で初めて事故の再発防止へと繋がるのです。
その事に踏み込まず、損害賠償責任が認められる過失が一点でもあれば、それですべての判断を下すという今回の司法判断は、日本全国で数多く起こっている学校事故、スポーツ事故の再発防止に何ら寄与しない表面的なだけの判決であったと言わざるを得ません。

また、被告元顧問の行っていた康嗣への日常的な暴力についても認めるに足る証拠がないとされ、それ以上の言及がされませんでした。
判決文では、被告元顧問が柔道部における練習中に部員の顔を「気合いを入れ」と称して平手で叩いたり、寝技をかけられている部員の尻を蹴ったりした事があったと、被告元顧問自身の供述から認められるとしています。
また、この事については、当時柔道部で一緒だった康嗣の同級生の男子生徒が暴力行為があったことを証言をしていただきました。
しかしながら、元顧問の暴力行為は認定されるが、康嗣への日常的な暴力があったかどうかについては証拠が足りないということにされました。1人の少年の強い正義感に根ざした証言を取り上げなかった大津地裁のこの判断には強い憤りさえ感じます。
また、昨年末より日本全国で問題とされている教師や指導者の「体罰」問題と照らし合わせても、元顧問による暴力を認定しながら、その事に対して何ら言及すらしなかったのは、社会の問題点に目を背けたものであると言わざるを得ません。

愛荘町においては、本年3月(2013年3月)においても、体罰を隠蔽したと思われても仕方のない事案が町立小学校で起こっています。
この事と、秦荘中学校の北村学校長及び藤野愛荘町教育長が、元顧問の暴力行為を認識しながら「指導であって体罰ではない」と主張し続けた事については、近日中に改めて記載をしていきます。

最後に、今回の判決における国家賠償法について記載をいたします。
国家賠償法とは、国又は公共団体の公務員がその職務を行うについて、故意又は過失によって違法に他人に損害を与えた場合、国又は公共団体がその被害者に対して賠償の責があり、公務員個人はその責任を負わないとするものです。
本件に照らし合わせれば、元顧問が故意又は過失によって康嗣を死に至らしめたとしても、柔道部の部活動中という職務中の事故であるから、元顧問に過失があったとしても、その賠償責任は元顧問が負うのではなく、愛荘町が責任を負うという事になります。

私達は、本件事故については、被告元顧問が康嗣の技能・体力に見合わない無理で無謀な練習を課し、疲労困憊で練習を継続しても練習効果が期待できないにもかかわらず、さらには康嗣の生命・身体に危険を及ぼす恐れがあるにもかかわらず練習を継続し、あろうことか最後には元顧問自身が返し技という初心者には危険な技で投げたという一連の行為は、部活指導中という公務員の職務中の行為とはいえ、本来の中学の柔道部の有るべき柔道指導の範囲を大きく逸脱した行為であり、指導という名の虐待であると主張してきました。
そして、これらの行為が、社会通念上の職務の範囲を逸脱している事は明らかであり、そのような場合でも公務員個人への賠償責任の追及ができないことは被害者感情を考慮すれば決して被害者の救済に繋がらないと主張してきました。
したがって、公立学校の教師であったとしても、故意又は重大な過失によって生徒の生命・身体に損害を加えた場合は、民法709条の不法行為責任が認められるべきであると主張をしてきました。

しかし、残念ながら今回の判決では国賠法の壁を破る事はできず、元顧問への請求は棄却をされました。
判例から予想は容易であったとはいえ、非常に残念です。

しかしながら、この事については、今後も様々な提訴事案の中で問題にされていく事になろうかと思います。
端的に言えば、公務員だからという理由で故意によって人を死に至らしめても、個人として賠償責任は無く、行政がその税金によって肩代わりをするというのは、納得のいくものではありません。
私立学校においては、同じ事があった場合、教師個人が賠償責任を負う事を考えれば、不合理であると言わざるをえません。
この国家賠償法による公務員の救済措置については、今後も社会として議論をされるべきことであり検討を重ねていくべき問題だと思っています。


長々と記載をいたしましたが、今回の裁判については勝訴判決が出たものの、上記の内容を考えた場合、納得のいくものではありませんでした。
今後の事については、また改めてお知らせをさせていただきます。

しかしながら、これで一審の判決は下されました。
最後になりましたが、一審での判決がおりました事、常に私たちの支えとなり力を与えていただいたW弁護士をはじめとする原告側代理人の皆様、勇気と信念をもって証言台に立っていただいた康嗣の友人S君とそのご家族、原告側の意見書にご協力をいただきました彦根市立病院のK医師、裁判の傍聴にきていただいた学校事故・事件を語る会の皆様、全国柔道事故被害者の会の皆様、康嗣の母親と妹の家族を影になり日向になり支えいただきました八王子中屋ジムの皆様、日頃からご支援をいただきました友人、知人、親戚の皆様、毎回報道をいただきこの事故を社会に問うていただいたマスコミ各社の皆様、まだまだ書き尽くせませんが多くのご支援とお力添えをいただきましたすべての皆様に、心より深く深く感謝を申し上げます。
ありがとうございました。



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【2013/05/15 13:56】 | 民事提訴
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昨日(2012年3月27日)、民事提訴の第5回目の口頭弁論が行われました。
今回も関西の各地より傍聴によるご支援をいただきました。
お見えになっていただきました皆さま、いつも本当にありがとうございます。心より感謝をいたしております。

一部報道により既に伝えられていますが、昨日の弁論において被告愛荘町は、和解を打診してきました。
今回はこの事について記載をしていきますが、今までの弁論を簡単に時系列でまとめせていただきます。詳細についてはリンク先の記事を参照ください。

■第1回弁論
被告元顧問:答弁書において元顧問の過失を認めず、原告側の請求を棄却すると結語。
被告愛荘町:答弁書において町側の安全配慮義務違反を認めず、原告側の請求を棄却すると結語。
http://judojiko.blog58.fc2.com/blog-entry-156.html


第2回弁論
被告側による訴状の認否。
被告元顧問:康嗣の受身の技量に問題はなく、練習は適切なものであり、安全配慮されたものであったと主張し、元顧問の過失を否定。
被告愛荘町元顧問の主張と同主旨であるとしながら、元顧問の過失認否については何故か保留
http://judojiko.blog58.fc2.com/blog-entry-175.html


■第3回弁論
被告元顧問過失否定のまま主張を変えず
被告愛荘町:康嗣が死亡した原因において、既往症との関係が予見可能性、結果回避可能性の判断に影響すると主張し、死亡原因が柔道によるものでは無い可能性がある事を示唆し、既往症のカルテ提出を原告側に請求
http://judojiko.blog58.fc2.com/blog-entry-189.html


■第4回弁論
被告元顧問:町側が元顧問の過失を認めるが、元顧問側は過失否定のまま主張を変えず
被告愛荘町:前回、既往症のカルテの提出を求めていながら、突如として元顧問の過失と町側の管理責任を認め、以降過失については争わず、損害論についてのみ争うと主張。
http://judojiko.blog58.fc2.com/blog-entry-212.html


上記までが、前回までの簡単な被告側の主張の流れになります。
これを見ていただいただけで、被告側の主張にまったく一貫性が無いことがお解りになっていただけるかと思います。
特に、当初は原告側と完全に争う姿勢を示し、既往症のカルテの提出まで求めていながら、突然の方針の転換には、被告側の誠意のかけらも感じず、ただただ呆れるばかりです。

今回の第五回弁論では、被告愛荘町は、損害論においても過失相殺などは求めないと主張し、被告愛荘町側から原告と和解の協議に入りたいと申し入れがありました。
ここで被告側が求めないと言った過失相殺とは、死亡した康嗣の側にも何らかの過失があり、その過失分を損害賠償額から差し引くというものです。
過失相殺を求めないという言い方では、本来なら存在する権利を放棄するという捉え方にもなりますが、そもそもこの事故において、康嗣の側に過失があるはずがないのですから、過失相殺は求めないのではなく、過失相殺は存在しないとした方が正しいのです。

被告元顧問については、前回まで過失を否定していたにも関わらず、今回の弁論では被告愛荘町側と同意であるとし、今までの主張を手のひらを返したように翻し、自らの過失を認め同様に和解を求めてきました。
おそらく、元顧問個人に対しての損害請求については愛荘町が支払う事になるのでしょうから、元顧問は早々に主張を翻し、自らの過失を認めた方が得策だと判断をされたのだと思います。

私達は、和解の協議につくことは了承をしました。
ただし、あくまで協議につくだけであり、和解そのものに応じるかどうかについては未定です。

被告側から原告に和解を求めるならば、今までの愛荘町や元顧問が行ってきた主張が事実に反するものであった事を認め、真摯に謝罪をする事が必要です。
そして、和解条件のハードルは極めて高く設定します。

元顧問については、「練習は安全に配慮され、指導方法に何ら問題はなかった、当日の康嗣の様子も普段と変わらず自分が乱取りをするときもフラフラしていなかった、投げる時も優しく投げた、また日常的に生徒に暴力(体罰)をふるう事はなかった」等々と主張してきたのですから、その主張の嘘を認め、自らの過失を認めなければ、和解に応じる訳にはいきません。
町についても同様です。まず、事実に反した主張で原告側と争う姿勢を示した事自体を謝罪してもらわなければいけません。
また、今まで学校長や秦荘中の教員、愛荘町の教育委員会や教育長が行ってきた主張や証言の嘘や誤りについても言及していきます。

学校長が保護者会で全校の保護者を前にして「元顧問の練習は適切であった」と説明した事、教育町が「元顧問による体罰はなかった」と主張した事、またその元顧問の体罰を秦荘中の学校長や教師が知らなかったという事、これらの主張や証言が事実に相反するものであることを認めなくてはなりません。

原告側から求める和解条項には、これららの事を盛り込み、
・死亡事故の原因は元顧問による不適切極まりない柔道の指導によるものである事。
・元顧問には事故の予見が可能であり、安全配慮義務違反があった事。
・事故の起こる環境が学校全体として看過されていた事。
・このような不適切な指導、事故の起こる環境が看過されていた事に対する管理者責任、使用者責任を認める事。
・その上で、このような事故が起こらないための環境面を含めた具体的な対策を提示する事。
等々について言及して行きたいと思います。

そして、これらの事を認めた上で、真摯に謝罪を行うという事が、少なくとも和解に応じる最低の条件であり、この事が認められなければ、和解には応じず、裁判の場において被告側の過失を認めさせるべく判決を求めていく事になるかと思います。


最後に、和解協議のテーブルにはつきますが、これによって刑事告訴の手を緩める事は決していたしません。
刑事告訴については、検察の早期起訴を求めていきます。

第1回目の和解協議は、2012年5月30日に非公開で行われる予定です。


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【2012/03/28 12:39】 | 民事提訴
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来週の火曜日(2012年3月27日)、大津地裁で民事提訴の第5回目の口頭弁論が開かれます。

前回の弁論で、答弁書の内容から180度の方向転換をし、元顧問の過失については争わないとした愛荘町の弁論の内容が注目されます。
お時間のある方は、是非傍聴に起こしいただけますようお願いいたします。

日時:2012年3月27日(火)
   16:30~
場所:大津地裁


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【2012/03/21 09:30】 | 民事提訴
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昨日、第4回目の口頭弁論が大津地裁で行われました。
小雪が舞う中にもかかわらず傍聴にお見えになっていただきました皆様、ありがとうございました。

すでに今朝の新聞等にも掲載をされていますが、昨日の口頭弁論において愛荘町側の代理人が「元顧問の過失について争わない」とし、元顧問の過失と愛荘町の管理責任を認めました。
合わせて、次回以降については、過失論の主張ではなく、損害論の主張を行うとしました。

今回は、この事について詳細に記述をしていきたいと思います。

まず、第3回目の口頭弁論の内容についておさらいをさせていただきます。
第3回目の口頭弁論においては、被告愛荘町側によって康嗣の手術入院時のカルテの分析がされ、死亡原因と事故との因果関係について過失の認否がされる予定でしたが、愛荘町の代理人は、カルテを分析したという被告側の医師より、既往症との関係が予見可能性、結果回避可能性の判断に影響するので、既往症のカルテの提出を求めました。
これに対し、原告側は、既往症と一概にいってもあまりにも幅が広く、どの既往症が上記の判断に影響をするものかを特定されなければカルテ提出の検討すらできないので、被告側に既往症の特定をもとめ、被告側は1月10日までに書面にて既往症を特定するとしていました。
この詳細については、当ブログの「第3回口頭弁論を終えて」に詳述をしていますのでご参照ください。

結局、1月10日までに上記の書面は提出されず、今回の弁論でも既往症に関する医学的な主張は一切されないまま、突如として愛荘町側が元顧問の過失を認めるという事態となりました。

既往症が認否の判断に影響するのでカルテを提出せよ、と主張をしたのは愛荘町であるにもかかわらず、その既往書の特定をすることなく、いきなりの過失の認定です。

では、前回の愛荘町の主張はなんだったのでしょう?
愛荘町は、手術時のカルテを分析した医師の見解として既往症が認否の判断に影響すると主張していたのです。当然ですが、どの既往症が影響をするのか解った上での主張であるはずです。
しかし、それが提出すらされず、弁論でも言及すらされなかったのは、前回の愛荘町側の主張は、何らの医学的な根拠がないままに、只いたずらに時間を延ばすために既往症のカルテの提出を求めたとしか思えません。
まず、このような原告側を愚ろうするような誠意の無い法廷戦術に対して何よりも憤りを感じます。

今回の弁論で、上述の通り愛荘町は元顧問の過失を認め、次回以降は損害論についてのみ主張をするとしてきました。
事故の責任論などについては主張をせず、損害賠償の金額だけの話がしたいという事です。

訴状に対する答弁書では原告側の請求の棄却を求めていながら、さらに前回までは、既往書のカルテの提出まで求めるほど過失の認否にこだわっていながら、この急な方針の展開は何故なのでしょう?

勝ち目の無い裁判であるという判断をした愛荘町が、損害賠償金を出来るだけ安くし、そして、とにかくそのお金をはらって、裁判を早く終結させたいからではないかと私は思います。
負ける裁判で、これ以上、事故の責任論を法廷の場で主張すれば事故の不当性がより明らかになり、それが報道される事は愛荘町にとって不利益であるので、とにかくお金で解決がしたいという愛荘町の意図を感じます。

裁判を損害論に特化することで、原告側が訴状に記載をした、元顧問の日常的な暴力が事故の背景にあったという事や、ぜんそくのある子供に防塵マスクをつけさせてランニングさせていた等の日常的な練習の不当性、死亡に直結した事故当日の元顧問によるしごきなど、秦荘中の柔道部で行われていた数々の不当行為が法廷の場で白日の下にさらされる事を避けたいのでしょう。
おそらく、上記の事が明確にされるであろう元顧問や校長が証人喚問される事も避けたいのだと思います。

一人の子供が死亡した事故であるにもかかわらず、その事故の本質的な議論をさけ、とにかくお金で解決するという姿勢には、愛荘町がこの事故に対して正面から向き合おうとしていない事を感じます。
そこには、真摯な反省の態度も、なんらの誠意も感じません。

一人の子供が死亡したというその事実の経緯や責任をあやふやにすることは決して許されません。




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【2012/01/25 11:49】 | 民事提訴
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明日(2012年1月24日)、大津地裁で民事提訴の第4回目の口頭弁論が開かれます。
お時間のある方は、是非傍聴に起こしいただけますようお願いいたします。

日時:2012年1月24日(火)
   13:30~
場所:大津地裁

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【2012/01/23 10:23】 | 民事提訴
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昨日(2011年11月27日)は、第三回目の口頭弁論でした。
今回も関西の各地より傍聴によるご支援をいただきました。
お見えになっていただきました皆さま、いつも本当にありがとうございます。心より感謝をいたしております。

今回の口頭弁論では、被告側の愛荘町によって康嗣の手術入院時のカルテの分析がされ、死亡原因と事故との因果関係について過失の認否がされると思われていましたが、被告側の愛荘町の代理人は、カルテを分析したという被告側の医師より、既往症との関係が予見可能性、結果回避可能性の判断に影響するので、既往症のカルテの提出を求めました。
その既往症のカルテを分析した後に、過失の認否を行うという事です。

要するに、康嗣の抱えていたかもしれない他の病因が、死亡事故の要因である可能性があり、その事を明確にしなければ、過失の認否はできないという事です。

ああ、やはりそうきたかと思いました。

このブログでも何度かとりあげていますが、柔道事故において、事故原因を柔道以外に求めるという事は過去においても散々されてきたことです。
柔道に限らず、学校でのスポーツ事故の場合、必ずといって良い程、同じ議論がされてきました。

これらの主張の裏には、過失相殺を目論む意図が見えます。
当日の柔道の練習が事故原因のすべてではなく、事故で死亡した本人の側に事故に繋がる要因があったので、その分の過失は相殺したいという事でしょう。

再三お伝えしていますが、愛荘町の村西町長は事故の責任は自分たちにあるとマスコミに向けては明言をしています。
しかしながら、実際の裁判においては、未だに過失の認否すらせず、責任を認めず、そればかりか、死んだ子供の方にも原因があるかもしれないと言ってきたのです。

このような主張が、どれほど遺族を苦しめることになるか。普通に考えていただければご理解いただける事だと思います。

裁判には、愛荘町も元顧問も当事者は一切主席をせず、傍聴もせず、代理人のみが出席をしています。
しかし、代理人がこのような主張をするという事は、愛荘町がこのような主張を認めているという事に他なりません。
愛荘町は、この主張で遺族がどれほど苦しむのか、悲しむのか、その事を十分に理解をした上で、このような法廷戦術をとっているという事でしょう。
遺族の苦しみを増長させるだけでしかない法廷戦術を、敢えて選択しているという事です。

はたして、村西愛荘町長がマスコミ向けに言ってきた、「責任は町にある」とは、「遺族に謝罪をしたい」とは、いかなる意図のもとで発言をされた言葉なのでしょうか。


原告の代理人は、この求めに対して、「そもそも既往症とはどのことを指すのか?それが解らなければ既往症のカルテの提出を検討することはできない」と突っぱねました。

愛荘町の代理人は、これを認め、医師と相談をして既往症の内容を明確にした上で依頼をするとしました。
これで、また余計な日数がかかることになります。

既往症のカルテの提出を求めるのであれば、どの既往症を問題とするのかを明確に提示することは当然の事です。
その事すら明確にせず、ただ漠然と既往症のカルテの提出を求めるなど、無意味な時間延ばしでしかありません。
そして、その事も、十分承知した上で、敢えてとっている法廷戦術なのでしょう。

次回の口頭弁論期日は、来年、2012年1月24日(火曜日)の13:30から大津地裁で行われます。
多くの方に傍聴にお見えになっていただき、愛荘町がいかなる責任回避の議論をしているのか、実際にご覧いただければと思っています。


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【2011/11/30 12:18】 | 民事提訴
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昨日、全国柔道事故被害者の会のシンポジウムを開催いたしました。
大半の方が1部と2部の両方でご参加され、長時間に渡るシンポジウムでしたが、実りの多いシンポジウムであったと思います。
シンポジウムの詳細については、また改めてご報告いたします。

さて、我が家の民事提訴ですが、明日、11月29日に大津地裁で民事提訴の第3回目の口頭弁論が開かれます。
お時間のある方は、是非傍聴に起こしいただけますようお願いいたします。

日時:2011年11月29日(水)
   13:10~
場所:大津地裁


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【2011/11/28 10:11】 | 民事提訴
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昨日(2011年8月30日)、第二回目の口頭弁論期日でした。

今回も、神戸、大阪、京都と関西の各都市から、さらには長野、東京からもと、多くの方に傍聴に御見えになっていただきました。
今回初めて傍聴に御見えになっていただいた方もいらっしゃり、また柔道関係者の方にも傍聴に起こしいただけました。裁判後に、お一人ずつにご挨拶をさせていただく時間もなく、また、お話もできないままでしたのが心残りです。
傍聴に御見えになっていただきました皆様には、心より感謝と御礼を申し上げます。
ありがとうございました。

今回の口頭弁論には、被告側からは、愛荘町の代理人と元顧問の代理人それぞれ一名ずつの出席でした
弁論に先立ち、被告側代理人より準備書面が提出されおり、その準備書面に基づいた事実確認となりました。

被告愛荘町は、愛荘町の安全配慮義務違反は無いとし、また、秦荘中学校の北村校長の過失責任は無いと主張をし、原告側と争うことを先の答弁書の結語としていましたが、事故の事実認否などは被告の元顧問からの事情聴取の上で回答するとなっていました。

今回の準備書面においては、上記が盛り込まれた内容となっています。

まず、元顧問からの準備書面ですが、私達の訴状の第3項「事実経過」と第4項「被告らの責任」に関して、当日までの練習日程や、普段の練習の内容が述べられ、康嗣の受身の技能に問題はなく、練習も過度なものではなく、安全に配慮されたものであるという反論が述べられています。

述べられていますが、これらの主張については裏付けとなる証拠は一切付加されておらず、すべて被告である元顧問と秦荘中学校の北村校長の記憶による陳述を元にした主張であるという事を元顧問側の代理人が裁判内で認めました。
私達原告側はこの準備書面に対して、すでに主張の根拠となる証拠を提出する事を求めています。


上記のごとく、非常に曖昧な準備書面ではありますが、愛荘町側の準備書面では、訴状の第3項「事実経過」と第4項「被告らの責任」に関して、認否部分は上記の元顧問の準備書面の認否部分の内容と同じであり、主張部分は元顧問の準備書面の主張部分を援用するとなっています。

元顧問は、事故の核心部分の事実経過や事故が発生した責任を認めず、事故の責任はないと主張をしている訳ですが、愛荘町は、その主張と同様の主張をするという事です。

しかし、愛荘町の準備書面には、第3項「事実経過」と第4項「被告らの責任」に関して、最後にこのような記載があります。
「ただし、被告(元顧問)の過失の有無に関する主張については、留保する」

原告側が訴状で訴えた、「事故当日までの練習内容」や「事故当日の過酷な練習内容」「康嗣の受身の技量の低さ」「元顧問による日常的な暴力行為」「当日の元顧問による乱取りの不当性」などの「事実経過」を否認し、負うべき責任が無いと主張する元顧問の準備書面を、同意または援用するとしながらも、その元顧問に過失があったかどうかの判断は保留するという事なのでしょうから、裁判素人の私からすれば、実に不可思議な主張に思えます。

事実経過や負うべき責任について、元顧問の準備書面の内容と同意、または援用すると言うなら、元顧問の過失についても元顧問の準備書面に従い「元顧問に過失は無い」と主張すれば良いように思います。
しかし、不思議な事に、事実認否などは元顧問の主張通りであるとしながら、元顧問の過失については無いと言わずに留保するという事です。

私は、以前記事にした愛荘町の担当者なる人物が民事提訴において発言したとされる以下のコメントを思い出しました。
2011年6月14日の中日新聞の滋賀版の記事に、民事提訴を受けて愛荘町の担当者のコメントとして以下の内容が記載されています。
記事より抜粋して引用します。

(引用ここから)
愛荘町の担当者は「町や元講師、教育委員会には責任がある。だが、『それぞれどれくらいの責任があるのか』ということを裁判所に委ねたい」と強調した。
(引用ここまで)

事実経過や責任部分で元顧問の主張を援用しながら、元顧問に過失責任が無いとは言わずに、過失の有無については留保するという内容と上記のコメント。
深い関係があるように、または、上記の発言には大きな意味があるように思えてきます。

次回の口頭弁論は、時間が空きますが11月29日の13時10分からの予定です。
被告側によるカルテの分析を待ち、死亡原因と事故との因果関係についての認否がされるものと思われます。
また、それまでに、私たちが求めた被告側準備書面の内容についての証拠書類が、有れば提出を検討するとのことです。(提出を検討するとの返事で、約束をされたわけではありません)

次回は、事故と死亡原因の因果関係を被告側が認めるのか、それとも否定するのか、非常に大きな局面を迎える事になると思われます。


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【2011/08/31 00:54】 | 民事提訴
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明日、2011年8月30日に大津地裁で民事提訴の第二回目の口頭弁論が開かれます。
お時間のある方は、是非傍聴に起こしいただけますようお願いいたします。

日時:2011年8月30日(火)
   16:00~
場所:大津地裁


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【2011/08/29 11:15】 | 民事提訴
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