2009年7月29日滋賀県秦荘中学校の柔道部で顧問に投げられた直後に意識不明になり、約1ヶ月後に急性硬膜下血腫で死亡した村川康嗣(当時12歳)の柔道事故の真実を明らかにし、それを多くの方に知ってもらうためのブログです。
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2012年3月9日、文部科学省が4月から始まる武道必修化を前に、各学校で教員らによる事故の多い柔道の指導体制や事故発生時の対応、武道場の安全管理などを点検し、準備が整うまでは柔道の授業を始めないよう全国の都道府県知事や教育委員会に通知をしました。
文部科学省:武道必修化に伴う柔道の安全管理の徹底について(依頼)

また、通知に併せ、頭部を守る受け身の練習の重要性や投げ技指導の注意点などを盛り込んだ柔道の安全指針も作成し、各校に配布することになりました。
文部科学省:柔道の授業の安全な実施に向けて

5年も前に決まっていた事に対して、導入される時期が1ヶ月を切ってから何を今更というのが正直な感想ですが、これで少しでも授業での事故が減る事を期待しています。

しかし、大きな問題として残っている部活柔道については、未だに何も手をつけられていません。
何故、文科省がこの問題に目をつぶっているのか、不思議でなりません。

今のまま、何も対策をしないままでは、部活柔道で、間違いなく今年も大きな事故が起こります。
その事は文科省も、各地方自治体の教育委員会も、解っているはずです。
大きな事故が発生することが解っていながら何も対策をとらない事は、それ自体が大きな罪です。

繰り返し提言します。
すぐに、全国の中学・高校の柔道部の顧問、指導者全員に脳外科医を含む専門家による安全講習を実施する事。
まず、すぐにこの事だけでも行うべきです。
4月から新入生が入ってきます。
事故は5月から8月までに多く発生しているのです。もう、一刻の猶予もありません。


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【2012/03/09 19:58】 | 武道必修化
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第3回目となる国会議員との勉強会「学校における柔道事故に関する勉強会」が、来週の3月15日(木曜日)の18時より衆議院第1議員会館にて開催される事となりました。

当日は、28年間で114名の死亡者という柔道事故を象徴するデータを発表された名古屋大学の内田良准教授もご参加され、柔道事故の実態について発表をされます。
また、全柔連からは医科学委員会の副委員長である二村雄次先生もご参加・ご発表の予定となっています。

また、今回は各自治体にておいてとられている授業柔道への安全対策などを地方議員の方より発表をいただく予定となっております。

身近な教育行政の問題として、多くの地方議員の皆さんにもご出席をいただきたいと思っております。
ご参加を希望の議員の皆様につきましては、以下のリンク先のPDFをご参照ください。(ファックスにての受付となっております)
第3回「学校における柔道事故に関する勉強会」のご案内

マスコミの皆様による取材についても了解をいただいておりますので、
是非、取材にお見えになっていただきますよう、お願いを申し上げます。

「学校における柔道事故に関する勉強会」
日時:2012年3月15日(木曜日) 18:00~(1時間半程度の予定)
場所:衆議院第1議員会館


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【2012/03/07 10:29】 | 武道必修化
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武道必修化で行われる柔道の授業のために、安全対策を講じる地方自治体が出てきています。
名古屋市では特にその動きが顕著で、昨年の高校の部活動中に発生した死亡事故を受け、指導者向けの研修会等の対策がされてきた他に、全国に先駆けて有識者による柔道の安全指導検討委員会が設置され、4月下旬までに報告書をまとめる方針だという事です。

名古屋までの動きには至りませんが、日本の様々な地方自治体においても、柔道の安全のための講習が開催されるようになってきており、また、指導内容についても文科省の指導要綱に拠らない指導を検討されている所もあります。

柔道事故に対する抜本的な対策であるとは言えませんが、しかし、このような対策が講じられることによって、少なくとも柔道の授業中の大きな事故が少なくなるのではないかと個人的には期待をしております。

そのような中、先日、ある方から、滋賀県では武道必修化に対してこのような安全講習会のようなものは開かれていないようだというお話を聞く機会がありました。

名古屋同様に、滋賀県でも柔道部の部活動中の死亡事故は、我が家の事故を除いても、私の知る限り他に1件は発生しています。96年に私立高校の柔道部の部活動中に発生した死亡事故です。
2件もの死亡事故が発生している滋賀県において、何の対策も講じられないという事に疑問を感じて滋賀県教育委員会に問合せをいたしました。

以下、ご担当者とのお話の内容になります。
まず、体育の教科主任の会議として、柔道の安全講習を平成23年5月6日に全柔連の山本敬三氏を講師に招いて開催をされていました。
体育の教科主任の方のみを対象に、1時間半の講義だったそうです。

そして、平成23年8月22日から25日までの4日間で、学校体育実技(武道)認定講習会が開かれ、柔道の講習がおこなわれました。
初任の体育教師は全員参加が義務付けらたのだそうです。

そして、この4日間の講習で、参加者には初段の認定がされたとのことでした。
様々な自治体で同様の事が行われ、そのあまりに簡単な段位認定に対して問題視をされてきましたが、まったく同じ事が滋賀県でも行われていたということになります。

今年度については、上記のあまりにも簡易な段位認定のための講習会は開催しない事が決定しており、またスポーツドクターを招いた安全講習等も行われる予定があるそうですが、今年度にやられた事は以上であるとお聞きしました。

滋賀県で4月からの武道必修で柔道を行う中学は77校だそうです。
これに対して柔道を専門的にやってこられた教師の数は30名だそうです。

足りませんね、とお伺いしたところ、段位の認定を受けた教師の方は、129名いるというお話でした。
しかし、この129名の方には、上記のような講習で段位を認定された方も含まれているという事でした。

名古屋市と一概に比較することはできませんが、しかし、大きな柔道事故後が過去に複数件起こっている自治体としては、安全対策があまりにも不十分であると思います。

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【2012/03/02 11:10】 | 武道必修化
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武道必修化を目前にし、多くのメディアの方から取材を受けています。
その中で最近よく耳にするのが、文科省や教育関係者、柔道関係者から「事故は部活では起こっているが、授業では起こっていない。だから武道必修化(授業で柔道をする事)を特別に危険視をする必要はない」と言うコメントです。

普通に考えていただければ解りますが、安全な指導方法が確立しているから授業では事故が起こらない、というのであれば理解はできますが、「事故が起こっていないから安全である」という理屈は成り立ちません。

また、これらの方が勘違いをしてらっしゃるのは(あるいは意図的に目を向けてらっしゃらないのかもしれませんが)、上記のコメントを正確に言うなら「授業では事故が起こっていない」ではなく「中学の授業では死亡事故はあまり発生していない」という事になります。

名古屋大学の内田准教授の研究データをみれば、中学生での授業中の死亡者は1983年から2010年までの28年間では、過去に1名を数えるのみです。(ちなみに、上記は中学の例であり、高校では柔道による死亡事故全体の10%以上が授業中に発生しています)

上記の授業安全論を唱える方は、この数字を根拠にして授業柔道の安全を唱えてらっしゃるのだと思いますが、しかし、これは死亡事故のみを取り上げた場合でしかありません。

同じく内田准教授の「柔道による障害事故 1983~2009年度の27年間に発生した275件の事例データ」をみれば、中学において、柔道によって後遺症が残った重傷事故の約30%は授業で発生している事が解ります。
(参照:学校リスク研究所:特集 柔道事故)

後遺症の残る重傷事故の3割が授業で発生しているというのは、非常に大きな数字です。

また、内田准教授の新しい研究データによれば、柔道事故を負傷事故にまで広げて分析してみると,負傷事故に占める頭部外傷の割合は,部活動よりも授業で発生するほうが高いという数字が出ています。
そして、その危険性は、とりわけ女子の保健体育において割合が高いのだそうです。

授業柔道は、これでも安全だと言えるのでしょうか?

授業安全論を唱えるかたは、おそらくこれらの数字についてはご存じないか、あるいは意図的にとりあげてらっしゃらないのだと思います。

私は、この授業安全論を聞くたびに「授業では、死亡事故さえ起こらなければ安全である」とおっしゃているように聞こえてなりません。

死亡事故などというものは、本来1件も発生してはいけないものです。
その死亡事故だけを取り上げて、授業の安全性を語る事には、まったく意味がありません。

根拠の無い安全論を唱えるよりも、まず、柔道事故をなくすための施策を論じ、早急にその制度設計をするべきです。


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【2012/03/01 10:36】 | 武道必修化
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昨日(2012年2月7日)、衆議院第1議員会館において第2回目となる「学校における柔道事故に関する勉強会」が開かれました。
150席の会場が満席となり、国会議員の他にも多くの地方議員(都道府県議会および市区町村議会議員)の方々がご参加になり、この問題に対する関心の高さを伺わせるものとなりました。

詳細については全国柔道事故被害者の会のサイトに掲載されている記事と以下のJANJAN Blogの三上英二記者の記事に詳細が掲載されていますので、合わせてご参照ください。

全国柔道事故被害者の会:文部科学省への要望書
JANJAN Blog:第2回柔道事故勉強会

勉強会では、武道必修化による危険性だけでなく、平均で年間4人の子供が亡くなっている学校柔道全体の問題について触れました。
武道必修化にのみ問題が集約していますが、死亡事故が減らない学校柔道を全体的に捉えることが必要で、授業だけではなく部活動を含めた安全対策が急務です。
そのためには日本の柔道の指導者の意識と指導方法を抜本的に見直さなければならないと訴えました。

勉強会の終了後、民主党の輿石東幹事長と平野博文文部科学大臣宛に「要望書」を手渡しました。

私達が要望したのは、授業、部活動を問わず、
1.国民が納得できる安全確保の仕組みの提示
2.中立的な第三者による事故調査委員会設置の義務付け
です。そして、それを実現するための具体的な例示を上げました。

要望書についても、先に紹介した全国柔道事故被害者の会のサイトよりダウンロードが可能です。詳しく御覧いただきたいと思います。


武道必修化については、場当たり的でしかありませんが、対策が各地方自治体においてとられつつあります。
名古屋市では文科省のカリキュラムに拠らない独自のカリキュラムを制定し、足技や投げ技を指導しないとしたそうです。
また、文科省においても、先週の金曜日(2012年2月3日)に行われた有識者会議によって、必修化される武道のうち柔道の安全管理指針案を示しました。
この指針で、学習指導要領の解説に示された大外刈りなど六つの基本技については、「あくまで例示であり、全ての技を取り扱うよう示したものではない」との見解を明記し、大外刈りについては「初心者に大外刈りをかけない」という注意事項を盛り込むことがまとめられました。

抜本的な対策ではないものの、これらの対策と最近のメディアの報道により、授業(武道必修化)での柔道については、その危険性が注意喚起され、結果として事故の抑制に繋がるのではないかと期待をしています。

しかし、学校管理下の柔道事故で最も危険である部活動での事故対策は、何ら手がつけられていません
毎年死亡者を出し続け、事故が減少する事もなく、昨年も3人の子供が亡くなった部活動は、いまだ何ら安全対策がとられず、問題が放置されたままです。

武道必修化の問題に隠れ、柔道事故の本丸には対策の準備すらされていないのが現状です。

文科省で私達の要望書を受け取っていただいたのは城井崇政務官でした。
私は、城井政務官に要望書をお渡しする際に、この事に触れ、今何もしなければ、間違いなく今年も柔道の部活動で不幸な事故は起こると申し上げました。
そして、子供が亡くなることが解っていながら何の対策もとらないのは大きな罪だ、と申し上げました。

柔道で不幸な事故にあう子供がでる事を、それによって不幸な家族ができる事を、誰一人として望んではいないはずです。
そのためには、「今」対策をとらなければ、今年も手遅れになります。

全国の中学校と高校の柔道部の顧問と外部指導者に対して、一刻も早く、専門家による医学的知見を含めた安全のための研修会を開き、全員に参加を義務づけ、安全指導を徹底させるべきです。



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【2012/02/08 21:29】 | 武道必修化
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明日(2012年2月7日)、衆議院第1議員会館において被害者の会と国会議員との勉強会「学校における柔道事故に関する勉強会」の第二会目が開催されることになりました。
前回に続き勉強会は、民主党の中根議員と初鹿議員が中心となり進めていただいたもので、民主等の議員、秘書、文科省の方々が参加され、全国柔道事故被害者の会より柔道事故の実態についてお話をさせていただくことになっています。

当日は、被害者家族より被害状況を発言した後、柔道事故全体の問題点、柔道事故防止への提言等を全国柔道事故被害者の会より行い、私達のシンポジウムで毎回講演をいただいている神奈川県立足柄上病院の野地雅人脳外科部長より重篤な脳損傷事故の医学的な発生機序についてお話をしていただきます。

また、勉強会の終了後に輿石幹事長と平野文部科学大臣に全国柔道事故被害者の会からの要望書を手渡す予定となっています。

「学校における柔道事故に関する勉強会」(第二回)
日時:2012年2月7日 13:00~
場所:衆議院第1議員会館 地下1階 大会議室


本日の夜にもNHKのクローズアップ現代で放送がされますが、連日のように柔道事故に関する報道がされています。
以前も、このブログで記載をいたしましたが、柔道事故の問題は武道必修化だけではなく、現実に多くの子供達が今も命を落とすかもしれない指導方法の中で現実に柔道をしている事にあります。
武道必修化にのみスポットがあたるのではなく、柔道事故の本質についての議論をしたいと思っています。


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【2012/02/06 12:30】 | 武道必修化
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昨日(2011年1月16日)の読売新聞で、愛知県教育委員会が県柔道連盟へ委託し、柔道経験がほとんどない中学、高校の体育教員を対象に開いている柔道の指導者講習(1年目2日、2年目4日の計6日)で、30年近く、受講者全員に段位(黒帯)が授与されていたという報道がありました。

報道の詳細につきましては、以下のリンクをご参照ください。
(リンクは、2012年1月17日現在のものです)

読売新聞(2012年1月16日記事)

この記事によると、愛知県柔道連盟は「柔道ではほぼ初心者だが、体育教員としての運動能力はあり、6日間で全員が初段程度のレベルに達している。講習内容も十分で段位認定に問題はない」と説明。
愛知県教委も問題はないとの考えで、「段位はあった方が、無いよりは充実した指導ができる」として、学習指導要領の改定で柔道などの「武道」が必修化される新年度は受講者枠を44人に増やす方針
とあります。

また、これに対し、講道館審議部では「教員に対する段位認定講習は、各柔道連盟が一定の経験や実績を条件に、密な講習と厳正な審査を実施しているはずだ」としながらも、段位審査を連盟任せにしてチェックしていなかったことを認め、愛知のケースについては、「詳細を把握しておらず、事実関係を確認する」としているとの事です。
(斜体部分は記事より抜粋)


愛知県教育委員会のいう「段位はあった方が、無いよりは充実した指導ができる」というコメントが理解に苦しみます。
わずか6日間の研修で取得できる段位に対して、そのような段位があった方が充実した指導ができるという根拠は何なのでしょうか?是非、示していただきたいものだと思います。
高段者が優れた指導者であるとは限らない、というのは柔道関係者でさえ口にする言葉です。まして、このような形で授与された段位が充実した指導に繋がるとは思えません。

また、このような講習が各地で開かれている事については以前も記載をいたしましたが、本日(2012年1月17日)の朝日新聞が、今度は大分の研修の様子を報道しました。

報道の詳細につきましては、以下のリンクをご参照ください。
(リンクは、2012年1月17日現在のものです)

朝日新聞(2012年1月17日記事)

この報道では、約30年前から年に一度開かれている研修(大分県教育庁が大分県柔道連盟に委託して開催)で、中学と高校の体育教師に対して2日間の研修で黒帯が授与されているとなっています。

武道は、精進を続けること、努力を続けることで、人の痛みを理解し、心の鍛錬がされるのだと思います。その努力の証が、段位の認定なのではないでしょうか。

武道を教えるとは、どういう事をいうのでしょう。
その根本を見つめ直す必要があるのではないでしょうか。




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【2012/01/17 09:53】 | 武道必修化
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柔道指導者の資質について
heppoko runner
 2012年1月17日。
 中高の体育教諭に、正規の手続きを経ないで段位を与えていることについて、
公立高の教諭(数学)にお話を伺ったところ、
「体育の先生が白帯じゃ恰好がつかない。ただそれだけのこと」
とのご指摘を得ました。
 まさにこれこそが、簡潔にして正確なお答えだと思います。
 先生のメンツと、生徒たちのいのちと。
 いったいどっちが大事なのか?
 答えは明らかです。

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最近は、連日のように柔道事故の報道が様々なメディアでされています。
その大半は4月から導入される武道必修化との関連で語られているものが多いようです。そして、報道量の多さに伴い、様々なご意見も見受けられるようになりました。
報道が増え、柔道事故への関心が高まる事は良い事だと思う反面、私は最近の武道必修化の報道とその反応を見て、気になっていることもあります。

それは、武道必修化にのみ問題が集約されてしまい、柔道事故問題の本質が置き忘れられているのではないかという危機感です。

最近の報道では、武道必修化により、授業で柔道を習う生徒数が増えること、それに対して、教える教員が不足している事、明確で有効な安全対策が出来ていない事、これらが、柔道事故の多さを実証するデータとともに提示され、武道必修化で柔道が行われる問題点として語られます。

これらの事は、確かにその通りで、私もこのブログで再三指摘をしてきた通りです。
しかし、また、これは、柔道事故に関する問題の一部でしかありません。

柔道事故問題の本質は、すでに多くの子供達が、今も、安全対策がとられないままの危険な環境の中で柔道をしているという現実にあります。
この事を忘れるべきではありません。

昨年も、私の知る限り確実に3人(未確認情報を入れると4人)の子供が柔道の練習中に命を落としています。
重傷事故も起こっています。
柔道によって子供が命を落とす、あるいは子供が重大な事故にあう、その事は、今まさに起こっている現実なのです。

柔道を習う子供達の命を「今」守る事。
そのために、何をしなければいけないのか。
武道必修化にともない、柔道の安全の問題が語られる時に、この事を忘れるべきではありません。




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【2012/01/13 14:28】 | 武道必修化
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昨日、記載をした千葉県で起こった柔道授業での体罰について、記載します。

この体罰は、毎日新聞の報道によれば、以下のようなことであったそうです。
記事を抜粋引用いたします。

県教委:柔道技体罰教諭を減給 /千葉
 県教育委員会は21日、体育の授業時間中に、男子生徒を平手でたたき、柔道の体落としなどの体罰を加え、左腕骨折など全治3カ月の重傷を負わせたとして、県東部の県立高校男性教諭(53)を同日付で減給10分の1(1カ月)の懲戒処分にすると発表した。
 県教委によると男性教諭は体育の授業で、柔道を指導中の10月20日午前11時半ごろ、友人とふざけていたとして、1年の男子生徒(16)の左右の頬を計3回平手打ちしたうえ、体落としで2回投げ落とした。男性教諭は「指導に従わず、ついかっとなった」と話しているという。
(引用ここまで:2011年12月22日 毎日新聞千葉版より)

記事によると、この教師は柔道技を使って体罰を行った事が書かれています。
それも体落しという加速損傷の発生しやすい技で2度も投げたとあります。

この教師が柔道の有段者であったのかどうかは解りませんが、少なくとも、一時的な感情で生徒に対して危険な柔道技を使用して体罰を行うなど言語道断であり、教員としての資質に欠けると言わざるを得ません。

ご存知の方も多いと思いますが、日本では学校教育法の第11条において、懲戒として体罰を加えることが禁止されています。この学校教育法の規定に背いても罰則はありませんが、当然ですが、体罰の内容によっては、一般の刑事事件と同様に、暴行罪や傷害罪、傷害致死罪が成立します。
この千葉県のケースは、生徒が骨折をしている事を考えれば、傷害事件として送検されてもおかしくない内容であると思います。
場合によってはもっと重い障害を負ったことも十分に考えられ、この教員の行った刑事事件に匹敵する行為に対して、この程度の処分で果たして良いものか、私は疑問を感じます。

日本の学校現場では、総じて体罰を見過ごす風潮があるように思います。
秦荘中の柔道部でも、顧問により平手打ちなどの体罰は日常化していましたが、その事実を知りながら、学校長も他の教員も問題にしませんでした。
体罰とは教員の生徒に対する暴行であり、その暴行に対して、それを許すという教育現場の甘さがある以上、日本では体罰が減る事はないでしょう。

この千葉のケースは、たまたま報道された氷山の一角でしかありません。

武道必修化についての問題点は先日も記載した通りですが、このような教員が武道を教える事も、また大きな問題となります。
武道必修化が武道の精神性を重んじる事を考えれば、武道を体罰に使うなどという教員が武道を教えることは、武道必修化の本来の目的から外れることでしかありません。



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【2011/12/23 01:05】 | 武道必修化
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2012年12月16日、衆議院第2議員会館で民主党の国会議員の主催によって開催された「学校における柔道事故に関する勉強会」についての4回目の記載です。

先日、記載した柔道事故被害者の会に寄せられた武道必修化への不安意見として、

「セカンドインパクトシンドロームについて
例えば柔道の授業で脳震盪を起こした後に、部活や学校生活で二度目の頭をぶつけるような事があれば発症するのではないかと心配します。その逆のケースもあるかもしれません。脳震盪を起こした生徒への対応がマニュアル化されないと非常に危険だと思います」


「中1くらいだと身体の大きな生徒と小さな生徒の体格差が激しいと思います。体格差のある相手と柔道の練習をさせることに不安があります」

という事が上げられていました。

セカンドインパクトシンドロームが武道必修化の導入で発生しやすくなるのではないかという危惧は、以前このブログでも記載をしました。
これを防ぐには、何より脳震盪に対するケアが万全でなければなりません。

また、練習相手との体格差の問題は、小さな事に思えるかもしれませんが、骨折や脳損傷を含め、大きな事故になる危険性を秘めている非常に危険度の高い事だと思っています。

勉強会では、柔道事故被害者の会から、以下のような武道必修化のへの提言を行いました。

1.「柔道経験者が相手に怪我をさせたら、全面的に経験者の責任である」事をしっかり認識させる。
2.体重差のある者同士の組み合せは厳禁。
3.中学1年・高校1年に事故が多いので、特に注意。
4.たとえ50分の授業でも、途中で必ず水分補給を行う。(熱中症の問題だけでなく、水分不足になると脳が委縮し、急性硬膜下血腫を発症しやすいからです)
5.頭をぶつけたり、脳震盪を起こしたら、ただちに練習を中止させ、さらに最低1週間は練習を中止。
6.意識があっても、ふらついていたら脳震盪の可能性があるので、必ず専門医の診断を受けさせる。

特に、脳震盪からの復帰については、至急に検討をし、すべての学校に通達をすべき最優先事項であると思います。
現在の柔道の指導現場で脳震盪の対策が遅れていることは、全柔連も認めている通りであり、これが学校現場であれば更に遅れているのではないかと思います。

短期間のうちに脳震盪を起こすような頭部への衝撃を2度受けることで、致死率が50%を超す脳損傷が起こる事をセカンドインパクトシンドロームといいますが、この発生を未然に防ぐには、何よりも脳震盪に対しての対策をとることです。

柔道の授業中に脳震盪を起こした場合は勿論、それ以外で脳震盪を起こした場合も、十分に注意が必要です。これは、学校活動全般の事として考えられる必要があると思います。
学内生活でも部活でも、あるいは日常生活でも、脳震盪を起こした生徒については一定期間、すべての運動を禁止させる。種目を問わず、運動の練習の前には、近日内に頭を打ったものがいないかを確認する慎重さが求められます。
そして、一日も早く、明確な脳震盪からの復帰マニュアルを国として完備し、すべての学校に通達をすべきだと思います。


勉強会の最後に、主催をされた中根議員からは「安全対策が万全になるまで、武道の必修化を延期してはどうか?」という発言がありました。
また、この問題を真摯に受け止め、継続して勉強会が開かれることも確認されました。

文科省も全柔連も、安全対策に乗り出していることは事実ですが、それが来年の4月までに間に合うとは、個人的には到底思えません。
未経験の教員への対応一つとっても、あきらかに無理があり、このままで安全な武道指導ができる訳が無いと思っています。

今のままでは、極めて危険です。
部活動では事故が多いが、授業では起こっていないというのは幻想です。
授業でも死亡事故が起こり、障害事故が多発しています。
最新の研究データで、重大事故に直結する頭部や頸部への損傷は、授業で発生するほうが部活動で発生するよりも2.4倍も多い事がわかりました。

たとえ導入が決定していたとしても、安全性が確保されないままでは、導入を延期するという英断が必要です。

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【2011/12/20 09:12】 | 武道必修化
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