2009年7月29日滋賀県秦荘中学校の柔道部で顧問に投げられた直後に意識不明になり、約1ヶ月後に急性硬膜下血腫で死亡した村川康嗣(当時12歳)の柔道事故の真実を明らかにし、それを多くの方に知ってもらうためのブログです。
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2010年3月30日
愛荘町愛知川庁舎で行われた第三者検証委員会に出席してきました。

まず、この第三者検証委員会について苦言を。
今回の検証委員会に立ち上げについていは、私達遺族側には一切の連絡がありませんでした。
私はこの委員会の設立を、ニュース報道を知ったのです。

本来、第三者の検証委員会であるなら、遺族側からもメンバーを選出すべきだと思います。そうすることで、公平公正な委員会の運営ができるのではないかと思います。
しかし、今回の委員会は、訴訟を起こした場合は一方の当事者となりうる愛荘町が独自でメンバーを選出したものです。
また、選出された委員も、学識経験者が2名、柔道の専門家が1名、脳外科のドクターが1名と、ここまではよいのですが、何故か滋賀県の教育委員会のメンバーである県の職員の方が1名含まれていました。
県の教育委員会のメンバーが、何故この会にアサインされなければならないのでしょう?

はたして、このような委員会で公平で公正な判断ができるのかと私は当初から懐疑的でありました。
尚かつ、この委員会にたいして、遺族側の聞き取りを行うように要望をしたのは、私から申し入れたことにより実現したものです。
 
第三者による検証委員会というと聞こえはいいですが、その実態が決して公平で公正なものではないことは、過去の事例が証明をしています。

私は、委員会の冒頭で、この委員会に懐疑的である事を正直に申し上げました。
どのような経緯で選ばれたのかもわからないメンバーが果たして、事実をどこまで究明できるのか?
私は、過去に全国で設置された第三者検証委員会なるものが如何に機能しなかったか、その実例を挙げ、この会がそうならないように切実に訴えました。
 
その上で、愛知教育大学の内田講師の研究結果をあげ、学校における柔道の事故の多さ、 その大半が初心者に起っていること、柔道の内包する危険性を説明し、危険であるが故に安全に配慮した指導が必要なのだと訴えました。

次に、康嗣の事件の起った日と、それ以前の秦荘中学の柔道部の練習内容に触れました。
私達遺族の元には、柔道の専門家より当日の練習内容、またそれ以前に初心者に対する練習メニューに対して、懐疑的な意見が集約されていました。
初心者に対する受身の指導の不徹底。
さらに、妹から申し入れた内容が何も反映されていないこと。

あまり多くは開示できませんが、妹は顧問に対して康嗣が喘息であったことを配慮するように事前に申し入れていましたが、正式入部前の練習で、喘息のある康嗣に粉塵マスクをつけさせてランニングをさせていたことがあることも明かしました。
喘息のある子供に粉塵マスクを付けさせて走らせること、それがどれほど彼の負担になったかは想像に難くありません。

受身は、家族が行った聞き取り調査では、わずか8日間しか指導をされていないことが解りました。
その後は、県下でも強豪校とされる部員と同じ練習メニューが課せられていたのです。
ちなみに、愛荘町ではスポーツ少年団における柔道活動が盛んで、当時中学で柔道部に入部した生徒の大半は、このスポーツ少年団で柔道の経験者でした。
このスポーツ少年団では、初心者への受身の指導は約2ヶ月をかけて行われていたそうです。

次に、当日の指導において、大半の生徒が康嗣に異常があったことを感知していたこと、意識障害と見受けられる症状があったことを説明しました。

そして、康嗣を執刀していただいたドクターの見解を述べました。
ドクターは、予兆と捉えられる康嗣の異常の段階で、この時に練習をやめさせて適切な処置を受けさせていれば、命を失う事はなかったと言明されました。
また、康嗣の脳内に出血があったのは、柔道部の練習中であると考えられるともおっしゃいました。
私は、この事を、この会で初めて開示をしました。

学校や町は、康嗣の出血が柔道部の練習外にあると主張をしています。
しかし、それは間違いなのです。

そして、最後の顧問の返し技が、如何に康嗣の脳に衝撃を与えたかを述べました。

初心者に対し、安全を軽視した無謀な指導が行われた事が康嗣の死の原因なのです。

私は繰り返し、これを説明し、委員会の方に、私はあなた方に懐疑的であるが、それでも、真実を見据えて欲しいと訴えました。

検証委員はあと2回開催され、5月に報告書を提出するのだそうです。
この検証委員の報告書が、客観的事実を見据え、公平で公正な判断をすることを願ってやみません。



 
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【2010/03/30 21:00】 | 第三者検証委員会
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(★´・З・)ノ こんばんわ
なな
正義が通らない苛立たしさ 村川さんの文章を読んで 怒りがメラメラ湧いてきます。

嘘や隠蔽は 必ずほころびが出ます。

学校側の酷い対応に負けないで下さい。

No title
けいこ
「脳出血は学校外で起こったことだ」と、なぜどこの教育委員会も同じことを言うのでしょうか!
まるでマニュアルがあるかのように。

「倒れる直前に原因があった」と医学的に明らかになっても、尚言い続ける不思議さ。
教育委員会の方々は、教育者であるべき己に恥ずかしさを覚えないのでしょうか!

Re: No title
Uncle Mustache
けいこ様
客観的事実の積みかさねが真実に至る道だと思っていますが、ご指摘のとおり、それでも違うと言い張る方は、何を持ってそれを主張されるのでしょうね。
すべての教育者がそうではないことを願っています。


Re: (★´・З・)ノ こんばんわ
Uncle Mustache
ななさん
ありがとうございます。
子供が一人、この世から無くなった事、その重さ。
それを、関係者の方一人一人に改めて考えてもらいたいと思っています。

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2010年3月27日
全国柔道事故被害者の会が設立されました。

NHKを初め多くのマスコミの方が取材に来られており、この問題への感心の高さが解りました。
これほど多くのマスコミの方が取材にこられるのは嬉しい誤算でありました。

終了後、横浜奈良中事件のKさんご夫妻と愛知教育大学で中高生の学校柔道での死亡率を出された内田講師と面会。

2009年は、3月に須賀川の判決が出、内田先生の学校柔道での死亡率という今までにない研究結果が発表されました。
横浜奈良中の事件は、残念ながら起訴には至りませんでしたが、検察審査会は不起訴不当で差し戻し、ぎりぎりの攻防がありました。
年を明けて2010年、1月には埼玉の事件の逆転全面勝訴という画期的な判決がでました。

今、柔道の安全管理の問題に大きな流れが来ているように思います。
昨年からの流れは、柔道界にとって大きな意味を持つ年になるかもしれないと思っています。
この会が、その流れに寄与できる事を願っています。
www.judojiko.net
 

【2010/03/27 19:08】 | 全国柔道事故被害者の会
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2010年3月22日
昨日(21日)の朝日新聞の朝刊(一部地域は22日の朝刊)に全国柔道事故被害者の会(仮)の立ち上げの記事が掲載された。

私は、今回の事で、柔道で事故にあった方のための支援組織の必要性を感じていた。
個人で、すべてをおこなうには限界があるし、まず何よりも、どこに相談をすれば良いのかさえ解らない。
弁護士という事が頭に浮かぶが、実は学校での事故の場合、それを扱う事に長けている弁護士自体が少ないのだ。
相談の段階で門前払いされる事すらある。

同様のご意見をお持ちで、すでに活動を始めようとされていた横浜奈良中事件のKさんと、今年の初めから、柔道の事故で被害に遭われた方のための全国組織を作る準備を進めてきていた。

3月27日に設立総会を開催し、正式に発足をさせる予定だ。
当日は、テレビをはじめマスコミの取材も入ることになっている。

詳細な活動報告などは会のWEBサイトやこのブログでもお伝えしていきたいと思う。


 

【2010/03/22 11:01】 | 全国柔道事故被害者の会
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2010年3月19日
事故当時、柔道部の保護者の方は再三病院にお見舞いに来ていただき、康嗣の回復を強く願っていただいた。

康嗣が入院中は、私も何度か皆さんにお会いさせてさせていただき、お話もした。
康嗣の事に同情をいただける方も多く、保護者会の聞き取りなどに積極的にご協力をいただいた。
大変ありがたく、心から感謝をしている。

現在もまた、当時から変わらずに私たちをご支援していただいている保護者の方もいらっしゃる。

ただ、時間が経つにつれ、様々な考えが保護者の方の中に出てきた事も事実だ。

最初に感じたのは、生徒の聞き取り調査の内容が新聞に報道された時だ。
この時に態度を硬化された方もいる。
自分の子供の証言が新聞に出た事、その事が好ましくないと判断されたのだろう。
その事自体は、理解できる。
自分の子供を守りたいという心情は、親としてなら当然だと思う。

それでも、その時には、子供達の証言がマスコミに出る事には賛成できないが、裁判になれば協力をするとお申し出をいただいた方も多かった。 

一宮氏にたいして親近感をもってらっしゃる方も多かった。
柔道部が強くなったのは、彼のおかげだと思ってらっしゃる方もいらっしゃるようだったし、生徒にも慕われている先生だとおっしゃった方もいた。
その話を聞いた時、いくら良い先生であったとしても、起こした事の責任は取っていただきたいと思っていると話をした。
その事についても、ご理解をいただいたと思っている。

今週、裁判への協力のために、柔道部の全ての保護者の方に手紙をお出しした。
全文をそのまま掲載する。

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秦荘中学校柔道部保護者の皆様へ

早いものでまた桜のシーズンが巡ってまいりました。

事件当時は皆様に大変お気遣いいただきありがとうございました。

康嗣が亡くなってから半年がたちましたが、悲しみは日々姿を変えて襲ってまいります。

また、時間の経過に伴い、あの日どのような練習がされており、それが適切な指導であったのかと日々疑問が増してきています。

康嗣の葬儀以降、保護者の皆様にはその後の経緯についてご説明をさせていただく機会もございませんでした。

先日も、私達が町や学校に対して2億円の損害賠償裁判を起こしたなどという事実無根の「嘘」がまことしやかに囁かれている事を妹から聞かされ、驚きました。

そして、私達のほうからの説明がない事が、様々な「嘘」や憶測や噂を呼び、そしてそれらの間違った、不確かな、あるいは嘘の情報が保護者の皆様に伝わっているのではないかと危惧をいたしました。

 今回の事件については、一番正確な情報が少しずつ私達家族の元に集まってきています。

当日の練習内容が適切であったか否か、それらを客観的に判断するための柔道関係の資料や専門家への聞き取り、康嗣の死亡の原因がどこにあったのか、その起因となったことは何なのかを知るための医学的な資料、康嗣の執刀医をはじめ、複数の脳外科医の意見、などです

それらの客観的事実、客観的資料は、康嗣の死亡原因が間違いなく当日の部活動中にある事、そして康嗣の死が未然に防げた事、今回の事件が不慮の事故ではないことを示しています。

それらの事実を元に、先日、一宮講師と北村校長を刑事告訴した事は、すでにご存知の事かと思います。

昨年愛知教育大学の先生が、中学、高校の柔道では、この25年間で実に110人もの生徒の死亡者を出しているという論文を発表されました。

一年に45人の子供が学校の柔道で命を落としているのです。この数字は、他の部活動に比べ、突出した数字です。

そして、この死亡者の多くが、康嗣と同じ初心者であり、死亡原因の多くがやはり康嗣と同じ硬膜下の出血であるとされています。

この110人という数字には、植物状態にある高次機能障害の方は含まれておりません。

その方まで含めれば、この数字はさらに多くなります。

この資料からも、柔道は危険なスポーツであることが解ります。
柔道は危険なスポーツであるからこそ、適切な指導が必要なのです。
死の危険を伴うスポーツであるからこそ、安全に配慮した指導が必要なのです。

適切な指導さえ、安全に配慮した指導さえ行われていれば、25年間で110人という死亡者は激減し、柔道に伴う危険は軽減されるのです。

康嗣の死は、不慮の事故なのでしょうか?
不慮の事故が、中学、高校という学校活動の中で年間に45件も発生するのでしょうか?

私達は、康嗣の死の真相を知りたいと思っています。そして、康嗣の死の原因と責任の所在を明らかにして、二度とこのような不幸な事故が起きないよう、将来に向けての教訓としてほしいと願っています。それが康嗣が生きていたということの証になると考えています。

この真相解明の為に、現在、弁護士の方に調査をしていただいております。

そこで、皆様にお願いですが、当日の部活の様子、今までの部活の様子等の聞き取り調査にお子様の御協力をいただけませんでしょうか。

協力をお約束をいただいた保護者の方もいらっしゃいましたが、お話を伺うべく先日妹が、ある方にお電話をさせていただいた時に、

「康嗣君は、もう亡くなっているからいいじゃないですか。うちの子供は生きているんです。思い出させないで下さい。生きている自分の子供にダメージを与えくないんです」
と言われた方がいると聞きました。 

やっかいなことに関わりたくない、というお気持ちは理解できないではありませんが、最愛の子供を亡くした妹は言葉を失ったということでした。

もう一度、考えてみていただけないでしょうか。
もしも、同じことが皆さんのお子さんの身に起きたとしたら、何も疑問に思わず自分の子供の死を受けいれられますでしょうか?
妹は、親として、子供がどのようにして亡くなったのか、せめてそのことを具体的に知って、遅きに失しますが、子供と苦しさを一緒に分かち合ってやりたいと思っています。それが子供のためにできるとことと思っています。

どうか、妹の母親としての思いに応えていただけないでしょうか。

以上のしだいで、不躾とは存じますが、まずはお手紙にてお願いすることにいたしました。

返信用の封筒を同封いたしましたので、別紙の「裁判のための聞き取り調査のお願い」に、御協力の有無をお答えいただき、ご投函いただけますようお願いいたします。

尚、今回の聞き取り調査は、弁護士を通して行うもので、マスコミの取材ではありません。

しかしながら、康嗣の事件ついてはテレビをはじめとするマスコミ各社が、途中経過や家族の状況等を含めた取材を継続し報道される意思を示されておりますので、私たちも細心の注意を払いますが、今後の展開の中で、今回の聞き取り調査の内容が報道されることも起こり得ます。その事を予めご検討いただきました上で、ご回答賜りますようお願いいたします。

一人でも多くの方が、御協力をいただける事を願っております。

尚、ご協力いただける方につきましては後日改めてご連絡をさせていただきます。

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【2010/03/19 17:25】 | 家族の調査で解った事
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