2009年7月29日滋賀県秦荘中学校の柔道部で顧問に投げられた直後に意識不明になり、約1ヶ月後に急性硬膜下血腫で死亡した村川康嗣(当時12歳)の柔道事故の真実を明らかにし、それを多くの方に知ってもらうためのブログです。
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シンポジウムで、愛知教育大学の内田先生に「柔道は、学校活動の中で死亡率の突出したスポーツである事」を、日本スポーツ振興センターが出している数字に基づいていたデータで、講演をいただきました。

しかし、このデータの中には学校外での柔道の死亡者については含まれていません。
また、何らかの理由で日本スポーツ振興センターに申告されていない学校事故についても含まれていません。

昨年の4月から今年の5月まで。
私達、全国柔道事故被害者の会が掌握していた柔道での18歳未満の死亡者の数は、

2009年5月青森県藤崎中学
2009年7月兵庫県日生高校
20090年8月滋賀県秦荘中学
の3件。

この他に、シンポジウムの直前に、2009年の8月に関東地方のある高校で亡くなられている方がいらっしゃる事が解りました。
そして今年5月の大分の死亡事故の5件になります。

私の手元に恐ろしいデータがあります。

「全柔連障害補償・見舞金制度」の事故報告というものです。
これは、全柔連が掌握している事故のデータです。
これを見ると2009年の4月から2010年の5月まで、合計で16件の重大な事故が起こり、その中で死亡者は8名になっています。

死亡者の内訳は、成人男性が2名、高校生が3名、中学生が3名です。
私達が掌握していなかった中学生の死亡者は、2009年の6月に岡山のスポーツ少年団で起こった事故によるものでした。

そして、この他に、後遺症の残る恐れのある重大事故が8件、そのうち4件が成人、残りは高校生が1件、中学生が2件、小学生が1件です。

私達、全国柔道事故被害者の会が掌握していた数字よりも、多い数字が全柔連の報告書には記載されていたのです。
全柔連は、この報告書を毎年出しているのでしょうから、柔道により重大事故が多発している事を数字として掌握していたと思っています。
私は、全柔連に過去の事故報告書のすべてを出してもらいたいと思っています。
そこには、内田先生が講演された以上の事故データがあるものと、確信をしています。

わずか1年2ヶ月で8名の死者と8名の後遺症の残る事故。
おどろくべき数字です。


シンポジウムでは、最後に海外の柔道連盟からの事故事例の報告をさせていただきました。
アメリカ、カナダ、イギリス、ドイツの柔道連盟からは、この10年間で18歳以下の子供の死亡例は0であるという報告がありました。
柔道の競技人口が日本の3倍もあるフランスでは、人口60万を抱える大都市の緊急病院から、柔道における脳損傷の事故は起こっていないというメールをいただきました。

同じ柔道をしていながら、わずか1年2ヶ月で8名の死者と8名の後遺症の残る事故が起こっている日本と、死亡例のない海外。

一体何が違うのでしょう?
そして、日本と海外の数字を見てもまだ、「柔道は危険だから事故が起こるのは仕方がない」などと言えるのでしょうか?

海外の事例は、安全に行える柔道が存在している事を語り、日本の数字は、日本の柔道のあり方に問題がある事を語っているとしか思えません。

安全な柔道は存在し、海外と同じ注意を払えば、日本でも事故は減らせるのです。

何故日本だけで死亡事故が突出しているのでしょう?

安全配慮の欠如、危険予知の欠如、そしてその土台には、柔道界に指導と称する暴力体質が存在するからだと思っています。



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【2010/06/29 14:32】 | 柔道事故
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6月13日、全国柔道事故被害者の会が主催するシンポジウムが開かれました。
最終集計では、150名を上回る方が参加していただきました。

文部科学省をはじめ、医療関係、法曹関係の方の参加が多かったのですが、全柔連や講道館をはじめ多くの柔道関係者の方、柔道指導者の方も多くお見えになり、この問題への関心の高さがわかりました。

以下、非常に簡単にシンポジウムの内容を纏めます。

1.愛知教育大学:内田良先生
学校活動での事故を研究されている内田先生から、中学、高校の部活動において柔道での死亡者数と死亡率が突出していることを、データとして提示されました。

独立行政法人日本スポーツ振興センターの出している操作しようのない実データをもとに、柔道の危険性が提示され、改めて柔道の孕む危険性を説明されました。
また、会場で初めてこのデータに触れられた方は、特に柔道関係者の方から「これほどの子供が死に、これほど高い死亡率だったとは思ってもみなかった」と素直に驚きの感想が上がりました。
最後に、内田先生が、柔道が何故これほど危険なのかについて言及され、それは柔道の危険性から目をそらしてきたからだと締めくくられたのは非常に印象的でした。

2.足柄上病院脳神経外科部長:野地雅人先生
スポーツドクターであり、ボクシングのコミッションドクターでもある脳外科の専門医野地先生からは、このブログでも取り上げましたが、硬膜下血腫は、直接頭をぶつけなくても、頭部への回転力や加速が加わることで、頭蓋骨の中で脳が回転し橋静脈が切断されるという「加速損傷」について詳しくお話をされました。

柔道の指導者の方は、どの方も「引き手を引いて頭を打たないようにしている」と言いますが、引き手を引いて頭を打とうが打つまいが、頭部への過度な加速が加われば、頭を打たなくても脳の橋静脈は切れるのです。
これは、スポーツ医学の世界では常識ですが、この事をしらない指導者の方が多い事に驚かされます。

野地先生は、柔道の指導者は医学的な知識も有さなければいけないとされました。

3.認定NPO法人「子ども虐待ネグレクト防止ネットワーク」理事長:山田不二子先生
虐待の専門家である山田先生からは、しごきというのは不適切な指導であり、それが原因で人が死亡したりすることがあれば、指導者がどのような意思をもっていたとしても(純粋な指導目的であったとしても)、それは虐待であり、社会的な責任が発生するのだとおっしゃいました。

4.全国柔道事故被害者より村川弘美
妹からは、康嗣の事故の経緯と、柔道において死亡事故を含む重大な事故が減らないは、事故の原因究明を疎かにしてきた事と、事故への意識が低く、事故後の対応などできない、レベルの低い指導者がいるからだと訴えました。

5.全国柔道事故被害者より小林恵子氏
最後に海外の柔道事故の事例を紹介しました。
アメリカの柔道連盟、イギリスの柔道連盟、カナダの柔道連盟から、柔道での死亡事故は、この10年間でどの国も0件であるという報告がありました。
また、日本より柔道人口が3倍も多い、フランスの事例では、人口60万人を要する緊急病院が出した柔道事故の論文を紹介し、ここでも脳損傷による死亡例がないことを紹介しました。

内容にご興味のある方は、下記の2サイトで非常に詳しく紹介していただいていますので、是非、そちらを参照ください。

http://www.janjanblog.com/archives/5779

http://www.jca.apc.org/praca/takeda/message.html


シンポジウムが終わって、2週間が経ちますが、非常に大きな反響をいただいています。
特に海外の事例の発表は衝撃的であったようです。
実は、シンポジウムが終わってからドイツの柔道連盟からの返事も届いたのですが、ドイツにおいても死亡事例は0でした。

同じ柔道をやりながら、日本にだけ脳損傷による死亡事故が多発している事実。
これは何を語るのでしょうか。

ひとつは、日本の柔道の指導方法の問題と、日本の柔道界に存在する暴力体質であると思います。
次回より、この事についてお話をしていきたいと思います。

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【2010/06/27 13:31】 | 全国柔道事故被害者の会
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6月13日に開催するシンポジウム「柔道事故と脳損傷」が近づいてます。
先日、会場の下見に行き、いろいろと細かな事を決定してきました。ここ数日は、準備に追われている状態です。

シンポジウムは、当初、100名が入る会場を予約していましたが、予想以上の方から参加のお申し込みをいただき、急遽さらに大きな会場に変更する事になりました。

ここ数日は、毎日多くの方からのご参加のメールを頂戴しています。
柔道関係者の方からのご参加も多く、この問題に関心を持っていただいていることがわかりました。

私の妹も、当日は康嗣の事故報告を兼ねてお話をさせていただく予定です。

是非、多くの方に来場いただき、柔道事故の問題について一緒に考えていただければと思っています。
全国柔道事故被害者の会のWEBより申し込みを受け付けておりますので、是非ご参加ください。




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【2010/06/10 10:55】 | 全国柔道事故被害者の会
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5月22日の土曜日に、日本ライト級のチャンピオン荒川仁人選手に実家を訪れていただきました。

康嗣の霊前で新チャンピオンになった事をご報告をしていただき、そして、あろうことかチャンピオンになった時に貰われた記念のトロフィーを康嗣に頂きました。

ご自身が初めてチャンピオンになって貰われた、世界に一つしかないトロフィーです。
そのような貴重なものはいただけないと何度も固辞をしましたが、荒川選手は
「喜んでもらえる人に持っていてもらうのが一番いいですから」
とおっしゃり、頂戴することになりました。

家族一同、感動のあまり、感謝の言葉もみつかりませんでした。

康嗣の霊前には、今荒川選手のポスターとともにトロフィーが飾られています。

荒川選手、八王子中屋ジムの皆さん、いつもご支援をいただき、本当にありがとうございます。

写真は、新チャンピオンになられた時に、控え室で康嗣の帽子を被っていただいて撮った一枚。
nihito.jpg









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【2010/06/01 09:32】 | 感謝
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荒川選手、男前!
heppoko runner
 気は優しくて力持ち!荒川選手は男の中の男ですね。
 秦荘中、および愛荘町関係者に、荒川選手の爪の垢を煎じて飲ませたいです。

Re: 荒川選手、男前!
Uncle Mustache
heppoko runnerさま
いつもコメントありがとうございます。

>  気は優しくて力持ち!荒川選手は男の中の男ですね。

一つしかないトロフィーを康嗣にいただいた際のお話しぶりが、あまりにも爽やかで、本当に感動をいたしました。
いろんな方に支えられていることを実感いたします。


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