2009年7月29日滋賀県秦荘中学校の柔道部で顧問に投げられた直後に意識不明になり、約1ヶ月後に急性硬膜下血腫で死亡した村川康嗣(当時12歳)の柔道事故の真実を明らかにし、それを多くの方に知ってもらうためのブログです。
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4月19日の読売新聞・関西版に以下の記事が掲載されました。
引用いたします。

■読売新聞(2011年4月19日掲載)
柔道の練習中に頭などを打ち、死亡や重体事故が絶えないことを受け、全日本柔道連盟(全柔連、事務局・東京)は指導者の安全管理を徹底するため、「指導者資格制度」を設ける方針を固めた。頭部外傷などに関する認識が低い指導者がいることが、事故が減らない原因と判断。指導者には、基本的な受け身の指導などを教える講習会の受講を義務付け、更新制とする。柔道を含む武道は2012年度から中学校で必修になることから、事故の防止に全力で取り組む。22日の理事会で決定する。
 柔道の事故に詳しい内田良・名古屋大准教授によると、学校で練習中に中学、高校生が死亡した事例は1983~2011年1月に全国で114件発生している。
 投げられて頭部などを打ち、硬膜下血腫や脊髄損傷を起こしたケースが目立つが、急性心不全や熱中症でも死亡している。学校以外でも昨年11月、大阪市内の小学1年男児が練習中に頭を強く揺さぶられるなどして死亡している。
 全柔連ではこれまで、初段以上でチームの監督やコーチなど指導的立場にある人が登録する制度を設け、約3万人が登録。医師などを講師に招いた自由参加の講習会や指導マニュアルも作成していたが、指導法は個々の裁量に任されているのが実態だ。中には脳しんとうを起こしても練習を再開させるなど危険性の認識が低い指導者もいるという。
 新たな制度案では、講習会の受講を義務付け、資格に有効期限を設けて、更新制にするなどを検討している。今年度中にも導入。現在登録している指導者も対象とし、今後2年間で講習会を受けさせて改めて資格を取らせる方針だ。
 全柔連の坂本健治総務課長は「これまでの対策が必ずしもすべての指導者に浸透していたとはいえず反省している。安全意識の高い指導者を育て、事故の予防に努めたい」としている。
(引用ここまで)

本日(2011年4月22日)開催される全柔連の理事会において決定される予定だそうです。

指導者に資格制度を設けることは、全国柔道事故被害者の会のシンポジウムなどで私達が提唱をし続けてきた事です。
柔道の安全性が一歩前進した事に間違いはなく、この制度の導入には心より賛同をいたします。
しかし、問題はその内容だと思います。

資格を得るために、
1.指導者になりたいものは、どのような内容の講習を受けるのか。
2.講習内容を指導者が理解したことをどのような方法で判断するのか。
3.指導者資格を与えられた指導者が事故を起こした場合、その指導者の資格を剥奪し得るのか。
4.過去に事故を起こした指導者に資格を与えるのか。
等々、資格制度の導入以上に、どのような資格制度にするのかが重要になります。

また、この制度が今までの安全対策のようなお題目だけのものにならないためには、資格制度自体が厳格なものでなければなりません。
この資格制度導入の目的は、柔道による事故を撲滅する事です。講習を受けさせることが目的ではなく、正しい安全知識を指導者に持たせ、それを日常の指導において実践させる事にあります。
当然ですが、柔道の指導方法だけでなく医学的な知識、運動生理学の知識も求められてしかるべきです。

単に講習を受ければ資格が付与されるという制度ではあってはいけません。
指導者が安全指導の知識を正しく有したかどうかについても、例えば試験などで判断をした上で付与されなければなりません。
また、この資格制度の内容に抵触した指導者をどうするのか、それについても厳格に規定をするべきです。
指導者資格制度に抵触する事故を起こした指導者の資格は剥奪し、二度と柔道の指導をさせない、という厳格さも求められると思います。
過去に死亡事故等の重大な事故を起こした指導者について資格を付与するのかどうかも議論されなければなりません。

記事によると今年度中に導入し、2年間で講習を受けさせて資格を付与する方針だそうですが、この期間も可能な限り短縮するべきだと思います。

柔道の事故は、一刻の猶予もできない状況にまで来ています。

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【2011/04/22 13:01】 | 柔道の安全について
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関西を中心に活動をされている「全国学校事故・事件を語る会」が5月28日と29日の二日間にわたり第45回の集会とシンポジウムを開催されます。

語る会は、学校事故・事件(いじめ、自殺などを含む)の遺族や当事者、親等の方の集まりで、学校事故・事件で我が子を亡くした遺族の支援とエンパワメントを目的とされています。
我が家も、事故当初にご相談にのっていただいた団体で、集会には私達も出席させていただきたいと思っています。

シンポジウムのテーマは、「事実の重みをうけとめて・当事者が語る」と題され、学校事故・事件被害者の中から発表者を募り、各事案の報告会が行われる予定です。

日程は下記の通りです。

日 時:
5月28日(土)13時半~
5月29日(日)17時まで

会 場 :
兵庫県学校厚生会館 TEL:078-331-9955

日 程 :
28日:13時半~ 交流会、18時半~懇親会(食事)費用4000円程度
29日:10時~ シンポジウム テーマ「事実の重みをうけとめて・当事者が語る」


一部だけのご参加も可能との事です。
詳細は、以下のリンクをご参照ください。
http://homepage3.nifty.com/Hyogo-GGG-Izokunokai/sub3.html


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【2011/04/20 10:35】 | 学校事故・事件
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サイドメニューのリンク欄に新たに学校事故や学校災害、いじめ、自殺などの問題に取り組んでいらっしゃる方々のリンクを追加いたしました。

新しく追加したリンクは下記のサイトとなります。

【学校事故・災害】
学災連・学校災害から子どもを守る全国連絡会
学災連ブログ
学校災害の防止と子どもの生命を守る先頭に立ち、加害者にならないように、また被災者救済のための制度の充実をめざして、被災者とその家族、身近に支える市民や弁護士、研究者、文化人、関係する市民・父母団体などによって結成された団体です。
月に三回程度、学校事故や学校災害に遭われた方の電話相談をされています。相談日などはブログの方で確認できます。

全国学校事故・事件を語る会
学校事故・事件被害者・遺族の支援とエンパワメントを目的とした団体です。
関西を中心に定期的に集会を開くなどの活動をされいて、学校事故・事件被害者の方々の相談に応じていらっしゃいます。


【子どもを守る活動】
NPO法人ジェントルハートプロジェクト
いじめ問題に取り組んでいらっしゃるNPO法人です。

日本の子どもたち
上記のジェントルハートプロジェクトの理事であり、柔道事故被害者の会のアドバイザー。子どもたちの人権に関する草の根の活動を行っていらっしゃる武田さんのサイトです。



私達は学校で起こった柔道事故の被害者ですが、学校に関わる問題は、実に様々なものがあります。
しかし、どの事故でも、どの災害でも、共通している事は、被害者の方、遺族はすべて同じように苦しんでいるという事です。
子どもを取り巻く様々な問題を解決し減らすためには、まだまだ多くの時間と労力が割かれなければなりません。
このリンクが一人でも多くの方のお役に立つ事を願っています。


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【2011/04/19 15:33】 | 学校事故・事件
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民事提訴を機にTwitterでの情報発信を始めることにいたしました。

当面はブログ記事をツィートすることがメインとなりますが、公判日などについては公判状況などをツィートできればと考えています。

左サイドメニューのトップにタイムラインが表示されるようにいたしました。従来よりありました、全国柔道事故被害者の会のタイムライン表示もございます。

共にフォローいただけますと幸いです。

■当ブログ(滋賀県愛荘町立 秦荘中学校 柔道部事件)のTwitter
https://twitter.com/judojiko_shiga

■全国柔道事故被害者の会のTwitter
https://twitter.com/judojiko

また各記事の下部(拍手ボタンの下)に、TwitterとFacebookのボタンを付けました。
TwitterやFacebookをご利用の方で、ご賛同いただける記事がございましたら、是非ボタンを押して情報を共有いただければと思っております。
よろしくお願いいたします。


【2011/04/17 09:33】 | Twitter
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前回、一宮元講師の予見可能性と結果回避可能性について触れました。

過失とは損害が予測できることを前提に(予見可能性)、その予見できた損害を回避する行為義務(結果回避義務)を怠った事で認定されます。
この事が刑事事件の場合、起訴をするかどうかの判断の基準ともなる非常に重要な内容です。

一宮元講師の場合、柔道部の指導者というだけでなく中学校の体育の教師という立場にあった人間ですから、柔道指導者として柔道の安全に関する知識を持っている事はもちろん、広く継続的に安全知識を得なければいけいない事は当然ですが、更に体育教師としてもスポーツ全般にわたる安全知識を持っていてしかるべき人間です。

一般の柔道指導者よりも更に深く広い安全知識を保有し、また、継続して安全に関する情報を収集する事が求められます。
このことから、当然に初心者に過酷な練習をさせればどうなるか、さらに既に体調の異変がある事を認識していながら他の部員よりも過酷な練習をさせればどうなるか、事故は十分に予見でき、結果を回避する事も可能であったというのが前回の記事内容です。(前回の記事は一部加筆した内容で更新しておりますので、詳しくはそちらをご覧ください。http://judojiko.blog58.fc2.com/blog-entry-136.html

では、私達が業務上過失致死罪で告訴をしている北村校長についてはどうでしょうか。

康嗣の事故の前に、すでに一宮講師は柔道部において生徒が鎖骨を骨折し、それを放置していたという事故を起こしています。
すでに一度、事故を起こした指導者に対して、二度と事故が起こらないように十分に監督する責任が北村校長にはあります。また、骨折事故が起こった際に、適切な処置をせずに、それを放置していたのですから、継続して一宮講師を厳重に監督し指導する事が求められます。
このような指導者であれば、更に重篤な事故が起こる事を学校の管理者としては想定するのが当然であると考えます。

まったく事故のなかった部活動で起こった死亡事故とは異なるのです。
すでに安全配慮を欠く事故が起こっている部活動においては、更なる事故が起こらないよう事故を想定し、指導者を監督する責任があると考えるのは当然です。

北村学校長にも事故の予見は可能であり、正しく指導をしていれば、事故は回避できたと考えます。


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【2011/04/12 11:16】 | 刑事告訴
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民事提訴の第1回口頭弁論期日が確定しました。

2011年6月14日(火曜日)13:10~ 大津地裁

当日は原告(母親)による意見陳述の予定となっています。
多くの方に傍聴にお見えになっていただければと願っています。
どうぞよろしくお願いいたします。




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【2011/04/11 13:19】 | 民事提訴
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柔道事故の場合、刑事でも民事でも大きく問われるのが予見可能性結果回避可能性の問題です。

特に刑事事件の場合、この二つは非常に重要であり、起訴をするかどうかの判断の基準ともなります。
過失とは損害が予測できることを前提に(予見可能性)、その予見できた損害を回避する行為義務(結果回避義務)を怠った事で認定されるからです。

予見可能性は、その事故が発生することが予見できたかどうか。
結果回避可能性は、事故を回避できたかどうか。
という事になります。



多くの場合、事故を起こした指導者側はこの二つの問題について
「事故は予見できるものではなかった」
「事故を回避する事はできなかった」
と主張をします。

先日、ご紹介した3月16日に出された松本市の柔道事故裁判の判決は、この二つについて指導者側の主張を退けました。
その理由は、実に単純にして明確です。

予見可能性については、

1.柔道では投げ技をかけた時に、死にいたる重大な頭部外傷による事故が多く発生する事は(全柔連の指導書にも明記されている程)既知の事実である事。

2.柔道を含むコンタクトスポーツでは回転加速度による架橋静脈損傷を機序とする急性硬膜下血腫が多いとされ、これは医学的知識としては一般的と言える事。

3.これらの知識やこのような事故を防ぐための指導方法は、一般の書店で販売されているスポーツ指導者を対象とした一般的な文献にも記載されている事。

これらの事実を挙げたうえで、

柔道の指導者であるなら、加速損傷の厳密な医学的発生機序はともかく、少なくとも頭部を直接打撲しなくても急性硬膜下血腫が発症する事は容易に取得可能な情報であるとしました。

そして、

1.柔道の指導者であるならば、随時こうした情報を取得するように努力をすべきである。

2.体格差のある未成年を指導する場合においてはなおさら必要な知識というべきである。

3.このような知識を得ることは事故当時においても決して困難を伴うものではなない。

として、事故を未然に防ぎ、事故の被害から指導を受ける者を保護する立場にある柔道の指導者であるなら少なくとも認識を出来る知識であるとし、投げ技をかける事で事故が発生する事は予見可能であったとしたのです。

被告側は、加速損傷という知見は、高度の医学的専門知識であり、社会一般的にも柔道指導者一般が認識し又は認識すべき医学的知識ではないと主張し、加速損傷によって急性硬膜下血腫が発症する事は予見できず、予見可能性は無いと主張していましたが、すべて完全に否定された形となりました。

結果回避可能性については、

被告である指導者側は、柔道の投げ方というのは必然的に回転運動をともなうものであり、それを避けることはできない。
乱取り練習ではそのような回転加速度がかかるような練習をするのが当然であり、他の方法は考えられない。
したがって、(事故が起こったという)結果を回避するすることは出来なかったと主張しました。

これに対して判決では、
投げ技で頭部に回転加速がかかることは不可避であるとしても、必ず本件のような架橋静脈損傷による急性硬膜下血腫が発症するものではない。
したがって、指導される者が対応できるような適切な練習をしていればこのような結果は回避できたとしたのです。

適切な練習さえしていれば、事故は発生しなかったという事です。



民事の事例であはりますが、この松本の判例を、我が家の件に当てはめて考えたいと思います。

一宮元講師は、柔道部の指導者であると同時に中学校で体育の授業を受け持つ教師という立場にある人間です。
柔道に関する安全知識を持ち、尚かつ継続して柔道に関する安全知識を収集する事は当然とし、体育教師としてもスポーツ全体の安全性についての知識を得る努力をしなければいけません。
当然ですが、一般の柔道指導者以上に、脳震盪の危険性やセカンドインパクトシンドローム、加速損傷の知識はもっていてしかるべきです。
また、柔道の指導者としては、柔道における頭部外傷事故の多さ、学校活動での柔道事故の多さも既知の事実として認識をしているべきです。

その上で、水を飲みにいくときに水筒の置いてある方向と違う方向にフラフラと歩いている事を認識していながら、また、既にフラフラで立つのもやっとだという状況を認識していながら過酷な練習を続けさせ、最後に自分が乱取りの相手になり受身の取りづらいとされる激しい返し技で投げればどのような事になるのか。

柔道指導者としても体育教師としても、十分に事故は予見できたというべきです。


結果回避についても同様です。
初心者である康嗣が出していたサインを見落とさず、無理のない適切な練習さえさせていれば、十分に事故は回避できたのです。
それを、初心者であるにもかかわらず、さらに既に限界を超えた体力であるにもかかわらず、他の部員よりも過酷な練習を課した事が事故に繋がったのです。
上記の水筒の件、この時に練習をやめさせ、病院で適切な処置をしていれば命は助かったという事は主治医の先生が明言している事実です。

こらの事を考えれば、一宮元講師には、事故の予見は(十分すぎるほどに)可能であり、結果を回避する事も(十分すぎるほどに)可能であったとい言えます。



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【2011/04/09 11:43】 | 刑事告訴
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