2009年7月29日滋賀県秦荘中学校の柔道部で顧問に投げられた直後に意識不明になり、約1ヶ月後に急性硬膜下血腫で死亡した村川康嗣(当時12歳)の柔道事故の真実を明らかにし、それを多くの方に知ってもらうためのブログです。
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昨日、第4回目の口頭弁論が大津地裁で行われました。
小雪が舞う中にもかかわらず傍聴にお見えになっていただきました皆様、ありがとうございました。

すでに今朝の新聞等にも掲載をされていますが、昨日の口頭弁論において愛荘町側の代理人が「元顧問の過失について争わない」とし、元顧問の過失と愛荘町の管理責任を認めました。
合わせて、次回以降については、過失論の主張ではなく、損害論の主張を行うとしました。

今回は、この事について詳細に記述をしていきたいと思います。

まず、第3回目の口頭弁論の内容についておさらいをさせていただきます。
第3回目の口頭弁論においては、被告愛荘町側によって康嗣の手術入院時のカルテの分析がされ、死亡原因と事故との因果関係について過失の認否がされる予定でしたが、愛荘町の代理人は、カルテを分析したという被告側の医師より、既往症との関係が予見可能性、結果回避可能性の判断に影響するので、既往症のカルテの提出を求めました。
これに対し、原告側は、既往症と一概にいってもあまりにも幅が広く、どの既往症が上記の判断に影響をするものかを特定されなければカルテ提出の検討すらできないので、被告側に既往症の特定をもとめ、被告側は1月10日までに書面にて既往症を特定するとしていました。
この詳細については、当ブログの「第3回口頭弁論を終えて」に詳述をしていますのでご参照ください。

結局、1月10日までに上記の書面は提出されず、今回の弁論でも既往症に関する医学的な主張は一切されないまま、突如として愛荘町側が元顧問の過失を認めるという事態となりました。

既往症が認否の判断に影響するのでカルテを提出せよ、と主張をしたのは愛荘町であるにもかかわらず、その既往書の特定をすることなく、いきなりの過失の認定です。

では、前回の愛荘町の主張はなんだったのでしょう?
愛荘町は、手術時のカルテを分析した医師の見解として既往症が認否の判断に影響すると主張していたのです。当然ですが、どの既往症が影響をするのか解った上での主張であるはずです。
しかし、それが提出すらされず、弁論でも言及すらされなかったのは、前回の愛荘町側の主張は、何らの医学的な根拠がないままに、只いたずらに時間を延ばすために既往症のカルテの提出を求めたとしか思えません。
まず、このような原告側を愚ろうするような誠意の無い法廷戦術に対して何よりも憤りを感じます。

今回の弁論で、上述の通り愛荘町は元顧問の過失を認め、次回以降は損害論についてのみ主張をするとしてきました。
事故の責任論などについては主張をせず、損害賠償の金額だけの話がしたいという事です。

訴状に対する答弁書では原告側の請求の棄却を求めていながら、さらに前回までは、既往書のカルテの提出まで求めるほど過失の認否にこだわっていながら、この急な方針の展開は何故なのでしょう?

勝ち目の無い裁判であるという判断をした愛荘町が、損害賠償金を出来るだけ安くし、そして、とにかくそのお金をはらって、裁判を早く終結させたいからではないかと私は思います。
負ける裁判で、これ以上、事故の責任論を法廷の場で主張すれば事故の不当性がより明らかになり、それが報道される事は愛荘町にとって不利益であるので、とにかくお金で解決がしたいという愛荘町の意図を感じます。

裁判を損害論に特化することで、原告側が訴状に記載をした、元顧問の日常的な暴力が事故の背景にあったという事や、ぜんそくのある子供に防塵マスクをつけさせてランニングさせていた等の日常的な練習の不当性、死亡に直結した事故当日の元顧問によるしごきなど、秦荘中の柔道部で行われていた数々の不当行為が法廷の場で白日の下にさらされる事を避けたいのでしょう。
おそらく、上記の事が明確にされるであろう元顧問や校長が証人喚問される事も避けたいのだと思います。

一人の子供が死亡した事故であるにもかかわらず、その事故の本質的な議論をさけ、とにかくお金で解決するという姿勢には、愛荘町がこの事故に対して正面から向き合おうとしていない事を感じます。
そこには、真摯な反省の態度も、なんらの誠意も感じません。

一人の子供が死亡したというその事実の経緯や責任をあやふやにすることは決して許されません。



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【2012/01/25 11:49】 | 民事提訴
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