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2009年7月29日滋賀県秦荘中学校の柔道部で顧問に投げられた直後に意識不明になり、約1ヶ月後に急性硬膜下血腫で死亡した村川康嗣(当時12歳)の柔道事故の真実を明らかにし、それを多くの方に知ってもらうためのブログです。
8月11日に愛荘町は、検証委員会を再開し、協議内容について以下の資料を配布いたしました。
8月11日愛荘町配布資料
ダウンロードいただき、ご確認ください。

本日は、この資料と愛荘町の発表につき、遺族よりのコメントを発表いたします。
愛荘町総務課の作成した提供資料の中で、遺族側が求めた一宮元顧問による日常的な暴力行為について町教育委員会よりの報告がされています。
遺族側の依頼内容については、
http://judojiko.blog58.fc2.com/blog-entry-73.html
に詳述していますので参照ください。


教育委員会からの報告は、調査資料が配布されて説明があったものではなく、町教育委員会の堤清司教育課長より口頭のみにて説明がされたものでした。

その説明内容は、資料内にある通り、
「柔道部顧問が日常的・継続的に体罰をふるっていたことはありませんでした」
「事故と体罰の因果関係は認められませんでした」
というものです。

まず、体罰は無かったとしながらも、検証委員会において、
「事故と体罰の因果関係は認められませんでした」
と説明をしていることに、矛盾が有ります。
そもそも、体罰が無いとするのであるなら、因果関係そのものが存在しないはずです。

また、7月14日の記者会見において、遺族側は体罰ではなく、暴力行為そのものの有無を調査依頼していました。
なぜなら、以前より北村秦荘中学校長は、暴力行為は指導であり、体罰ではないとするスタンスを取っていたからです。

しかし、教育委員会は、暴力行為には触れず、体罰は無いとして報告をしているのです。

明らかな論点のすり替えがあります

再調査を依頼する際に、遺族側がこだわったのは、暴力行為そのものについて調査をすることです。
上述の通り、体罰の定義論にすり替えられ、体罰は無いとされる事を危惧し、遺族側は体罰であるかは別にして、
暴力行為の有無を調査するように依頼をしていました。

それについて、藤野教育長は、暴力行為の有無を調査することを約束していたのです。

また、暴力行為の定義についても、遺族側は、平手打ちが行われていれば、それを暴力行為と認めるかという質問をしています。
それに対しても、藤野教育長は、
平手打ちが行われていれば、それは暴力行為です」とする発言をしています。

さらに、一人でも叩かれていた生徒がいたら、それで暴力行為があったと認めるかという質問にも、藤野教育長は「はい」と答えています。

しかし、再開された検証委員会において、町教育委員会が行った報告は、暴力行為そのものではなく、体罰の有無に論点をすり替えたもので、遺族の依頼した内容ではありません。

また、この報告内容について、堤教育課長に電話で確認をしたところ、町教育委員会は、この調査委内容について遺族側には説明をしないとしました。

遺族の依頼で調査は約束したが、その報告については遺族にすると約束をしていない、というのがその理由です。

これが、愛荘町教育委員会の実態です。


先日記載した通り、この検証委員会の再開に間に合うように、暴力行為が存在した事を証明する陳述書を作成し、再開された検証委員会にて各委員に配布をするように依頼をいたしました。

この陳述書は、柔道部において一宮元顧問による暴力行為の存在を1人の生徒さんが勇気を持って証言をされたものです。
この陳述書において、この生徒さんは、日常的な暴力行為が一宮元顧問によって行われていたこと、また、暴力行為の再調査が行われた際に、暴力行為の存在を学校と教育委員会に明言したことが記載されています。

1人の生徒の勇気ある証言を無視し、論点をすり替えてまで、事実を隠蔽しようとする秦荘中学校と愛荘町教育委員会の姿勢には強い憤りを感じます。
彼らが人間としての良心と引き換えにしてまでも守りたいものは一体なんなのでしょう。

遺族は、1人の少年の死に真摯に向き合わないばかりか、遺族を愚弄する、愛荘町の対応に強い遺憾の意を表明いたします。

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【2010/08/12 03:58】 | 愛荘町の説明・対応
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No title
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悲しいことですね。学校や教育委員会は人一人の命を冒涜していったい何を教えるというのでしょうか?教育者としての人間としての資格を有しているとは思えません。亡くなった子供の夢そしてご家族の夢を踏みにじってまで自分たちの保身をはかる姿はむしろ哀れですね。ご家族の心がいつか癒される日が来ることをお祈りします。

愛荘町には怒りを覚えます!
heppoko runner
 愛荘町が「体罰はなかった」と判断したということは、当然一宮氏の弁明を聞いたと判断していいのでしょうね?
 であれば、なぜ一宮氏自身の口からご遺族に「体罰はなかった」と説明させなかったのでしょう?
 答えは簡単。「そんなことはできないから」ですよね?
 そしてそれは「日常的に体罰を繰り返していた、という事実があるから」ですね?
 村西町長・藤野教育長以下、愛荘町職員には誠意も、判断力も欠如しているとしか思えません。
 そして校長以下秦荘中の教職員は、勇気ある生徒の発言をふみにじるなどまさに言語道断!
 彼らに教壇に立つ資格はありません。全員とっとと辞表を提出しなさい!

No title
kouti jyuudoumann
私は、現在柔道三段です、若い頃から、小学生やら中学生の柔道の指導をしていました
又、某、大阪市内の公立中学校の柔道部も指導していました
初めて中学校に指導に行った時は、校長先生がしばらく私のしどう方法を見て安全を
確認して、大丈夫と思ったのか何時の間にか校長先生はいなくなっていました
柔道は人を投げるスポーツです、多少の怪我は付き物です、しかし、私は私を指導してくれた先生
のおかげで、「とにかく、頭を打ったら其の日は頭にぬれタオルを当てて休ませて様子を見るように
指導を受けました
柔道の怪我は大したことが無いようですが、投げ技はスピードがありますから、見た目以上に
衝撃を受けている事が多いいのです
だから、指導者は稽古をしっかりと見ていなかったら今回のような事が起こります
それと、この中学校には、事故に対して判断出来る指導者がいないのではないですか?

そして、体罰ですが、私は必要ないと思います、私の指導をしてきた中には世界選手権に出た子供も
いますし、中学校では大阪府の予選を優勝して全国大会にも出た中学もあります
そのような中学校でも一切体罰はありませんでした
練習中でも、子供たちと正面から向かい合い体調面とかを考慮して柔道に打ち込んでいました

私は断固として体罰の指導は容認出来ません。

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この記事へのコメント
No title
悲しいことですね。学校や教育委員会は人一人の命を冒涜していったい何を教えるというのでしょうか?教育者としての人間としての資格を有しているとは思えません。亡くなった子供の夢そしてご家族の夢を踏みにじってまで自分たちの保身をはかる姿はむしろ哀れですね。ご家族の心がいつか癒される日が来ることをお祈りします。
2010/08/12(Thu) 21:11 | URL  |  #-[ 編集]
愛荘町には怒りを覚えます!
 愛荘町が「体罰はなかった」と判断したということは、当然一宮氏の弁明を聞いたと判断していいのでしょうね?
 であれば、なぜ一宮氏自身の口からご遺族に「体罰はなかった」と説明させなかったのでしょう?
 答えは簡単。「そんなことはできないから」ですよね?
 そしてそれは「日常的に体罰を繰り返していた、という事実があるから」ですね?
 村西町長・藤野教育長以下、愛荘町職員には誠意も、判断力も欠如しているとしか思えません。
 そして校長以下秦荘中の教職員は、勇気ある生徒の発言をふみにじるなどまさに言語道断!
 彼らに教壇に立つ資格はありません。全員とっとと辞表を提出しなさい!
2010/08/13(Fri) 09:43 | URL  | heppoko runner #-[ 編集]
No title
私は、現在柔道三段です、若い頃から、小学生やら中学生の柔道の指導をしていました
又、某、大阪市内の公立中学校の柔道部も指導していました
初めて中学校に指導に行った時は、校長先生がしばらく私のしどう方法を見て安全を
確認して、大丈夫と思ったのか何時の間にか校長先生はいなくなっていました
柔道は人を投げるスポーツです、多少の怪我は付き物です、しかし、私は私を指導してくれた先生
のおかげで、「とにかく、頭を打ったら其の日は頭にぬれタオルを当てて休ませて様子を見るように
指導を受けました
柔道の怪我は大したことが無いようですが、投げ技はスピードがありますから、見た目以上に
衝撃を受けている事が多いいのです
だから、指導者は稽古をしっかりと見ていなかったら今回のような事が起こります
それと、この中学校には、事故に対して判断出来る指導者がいないのではないですか?

そして、体罰ですが、私は必要ないと思います、私の指導をしてきた中には世界選手権に出た子供も
いますし、中学校では大阪府の予選を優勝して全国大会にも出た中学もあります
そのような中学校でも一切体罰はありませんでした
練習中でも、子供たちと正面から向かい合い体調面とかを考慮して柔道に打ち込んでいました

私は断固として体罰の指導は容認出来ません。
2010/08/24(Tue) 11:05 | URL  | kouti jyuudoumann #-[ 編集]
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